母の日に思う。
「はい!お母さんケーキ!今日は母の日だよ!」
小さい頃から母の日に白いカーネーションをプレゼントしたり、
入院した母に彼岸花をお見舞いに持っていったり……。
ズッコケなエピソード連発のブノワ。さんですが(笑)
(勿論、母は白いカーネーションの意味も、
彼岸花の名前も知らないから喜ぶことしきり……。)
知らないで繰り広げたズッコケた数々のエピソードの他に、
確信犯的に毎年〜やっていたのが母の日にケーキをプレゼントすることです。
そう、僕の母は洋菓子が苦手だったのです(笑)
和菓子は大好きだけど洋菓子はどうも……特に生クリームが嫌いでした。
それを重々、百も承知で母の日にケーキを買って帰る訳です。
優しい母は、嫌いなどとは一言も漏らさず、
「お母さんはいいよ。お前、一杯食べなさい。」
そう言って全部、僕に食べさせてくれます。
しかも、「お前、これ高かったんだろう?」と、
ケーキ代以上のおこずかいをくれました。
だから僕は予算に糸目を付けずに好きなケーキを買って帰った訳です。
自分が食べたいケーキをあれこれ選んで……まぁ、なんて親不孝な息子でしょうね(笑)
でも、それが毎年の儀式、お互いに知らぬ振りをして繰り返される「母の日絵図」でした。
昨日、今日、母の日で街の花屋が賑わっています。
ケーキ屋もお父さんや子供がカウンターを囲んでいます。
普段は「〜の日」の商魂逞しいメーカー側に批判的で、
それに乗せられ踊らされている世の中に痛烈な言葉を浴びせ、
毒を吐き、皮肉の針をチクリとやる僕ですが、
母の日だけは別……そう、もうケーキを買ってあげたくても、
買ってあげる母はいませんから……。
でも、皆さん、出来れば普段から親孝行してあげればいいのにね……。
草々
2009年5月10日
ブノワ。
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