志半ばにして滅びゆく魂……メゾン・ド・ヒミコ。
Bちゃん、お元気ですか?台風一過、スッカリ秋の気配です。
さて、昨日の事、僕にしては珍しく日本映画を観て来ました。
タイトルは「メゾン・ド・ヒミコ」です。
別に、フランス風のタイトルに惹かれた訳ではありませんからね(笑)
勿論、映画を観に行くって言う事は、面白いだろうと期待して観に行く訳です。
それがこの映画、期待以上の出来だったのでチョッピリ幸せな気分になりました。
内容はどちらかと言えば暗いテーマなんですけどね……。
神奈川県の海辺にあるゲイの老人ホームを舞台に繰り広げられる一夏の光景。
母親と自分を捨てて逃げたゲイの父親と娘の邂逅と和解。
ゲイの父親の恋人で、やり場のない”生きる力”を探し求める青年。
性転換の手術の後、家族と別れて暮らす老人、
その老人が脳卒中で倒れたあと、父親がゲイだと知らずに引き取る家族。
自分の会社の女子社員に次から次へと手を出す刹那的な青年。
社会の中で、常に自分の居場所に違和感を持っていた男……。
志半ばにして滅びゆく魂、そしてまた新しく芽生え、仲間に加わる魂……。
結局、人間は一人で生きて行かなければならないのだけれど、
人間も人生も、まだ、それほど捨てたものではないって言う事を
犬童一心監督は点描の中に見事に描き出しています。
病床の父親が娘に……「アンタのこと……好きよ。」と、一言。
何でもない一言でしたが、心に残るシーンでしたよ。
写真は、ノルマンディー地方、ディエップから車で10分の
「Varengeville-sur-Mer」と言う小さな村に「Parc Frolal des Bois de Moutier」と言う庭園があります。そこで撮影したナナホシテントウ虫。
ファインダーを覗いていると、どこからともなく飛んで来て画面に収まりました。
オダギリジョーも柴咲コウも魅力的で素敵だったけど、この映画の中で
一番可愛らしかった、歌澤寅右衛門が演ずるところのルビーが大事にしていた
テントウ虫グッズに因んでの一枚です。
草々
2005年10月1日
ブノワ。
[メゾン・ド・ヒミコ (2005)]
[オダギリジョー (1976~ )]
[柴咲コウ (1981~ )]
[田中泯 (1945~ )]
[歌澤寅右衛門 (1930~ )]
[犬童一心 (1960~ )]
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