匂いのいい花束。ANNEXE。

光の画家の終の住処は花咲き乱れる楽園。

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拝啓……Bちゃんへ。

お久し振りです、お元気ですか?
好い天気が続きますが、スッカリ肌寒くなって来ました。
僕には丁度いいけどBちゃんは寒がりだから大変でしょうね(笑)

さて、今日は懐かしいネガが出て来たので焼き増ししてお送りしますね。
そう、この写真は前々から焼き増ししてプレゼントする事になっていたんでした。

遡る事、今から15年前。Bちゃんがパリに留学している時に
僕がお盆でクソ高い(失礼!)飛行機代を出してパリまで遊びに行った時、
何を差し置いても行きたいと言い張ったジヴェルニーのモネの家……。
今でこそ、地図さえあれば何処にでも出掛けてしまう神出鬼没の僕も、
初めてのフランス、しかも、メトロではなく国鉄での旅は緊張した物です。
ルーアン方面に40分、降り立ったヴェルノンの駅前には何もありませんでした。
運良くタクシーを捕まえ、アメリカ人夫妻を相乗りさせてあげたんでした。
8月のジヴェルニーは人、人、人……人でごった返し、
どこにカメラを向けても誰か必ず人がファインダーに入ってしまう有様。
高校時代からあれほど夢にまで見た太鼓橋……しかし、鈴なりの人集りで
今にも落ちんばかりでした(笑)両側に一杯の花畑の一本小径……人影なく、
今がチャンスとばかりにカメラを構えると、さっきの人のいいアメリカ人の夫婦が
こっちを見て大きく手を振っているではありませんか(笑)
そうだ、タクシー代を奢ってあげたんだった……感謝しなくていいのに(笑)
結局、撮れた写真は、このショットを含む睡蓮の池の数枚だけ。
この写真も、もう少しカメラを上に上げると、池の畔の鈴なりの人がいるハズです。
幸か不幸か、何となくモネの描いた睡蓮の池風になりましたがご愛嬌。
決して狙って撮ったのではない事を申し添えておきます(笑)

何だか懐かしいですねぇ……15年前、お互いに若かった。
卵の黄身色のダイニングルーム、残念な事に、日焼けしているけど
夥しいほどの浮世絵のコレクション……もう一度、行ってみたいですね。
帰りは車が拾えず、テクテクと駅まで歩き、列車を待つ間に
反対側に水を買いに行ったBちゃんは、線路に下りて反対側に渡ったため
大きな声で構内アナウンスで怒られたんでした(笑)
パリに戻り、知らずに入った中華は結構、お高いレストランだったの……、
覚えていますか?でも、美味しかったなぁ……。


敬具

2005年10月27日


ブノワ。
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by raindropsonroses | 2005-10-27 00:00 | 旅の栞。