突然、炎の如く……。
作った薔薇を見るとその人のことが分かるそうです。
薔薇占いと言う意味ではなく、その人の薔薇のルーツと言うか、
その人が薔薇に対してどんなイメージを持っているかが分かる……。
ざっとそんなところだと解釈しました。
ファン垂涎の美しいキャンドルを作られる、
かなめさんに無理を言って特別にキャンドル教室を開いて貰いました。
このお話は、遡ること去年の夏前に端を発します。
縁あって何種類かオリジナルの薔薇をモチーフにしたキャンドルをかなめさんに作って貰うことになり、
そんなこんな、打ち合わせのやり取りをしている時に、
是非、プライベートのキャンドル教室を開いて貰えないかと頼んでみたのです。
勿論、お忙しいかなめさんの仕事の邪魔にならない時に……。
夏は暖房が効いた部屋で鍋を囲むような暑さと聞き、迷うことなく却下(笑)
そうじゃなくても去年の夏は暑かったですもんね。
見るからに暑苦しい奴も行きたがっているし(笑)
そうなると涼しくなる秋から冬に掛けてになりますが、
クリスマス・シーズンはかなめさんが一年で一番お忙しい時期。
それを外して2月の開催となりました。
ベストは4人くらい……なのだそうですが、
アッと言う間に6人のやる気満々の可愛らしい生徒が集まりました。
全員、お誘いメールしたら1時間もしない内に返事が来たんですよ(笑)
早い者勝ちじゃないよ、本当に大事な人にだけに声掛けたんだしね。
皆、本当に美しいものが好きなのね……熱意が伝わってきます。
企画したものの、仲間の皆の物凄い熱意に圧倒されちゃいました。
当日は三々五々、駅のカフェで待ち合わせ、軽く腹拵え。
教えて戴くのにお腹がグゥグゥ鳴らしちゃ失礼だものね(笑)
冒頭で、薔薇を見ればその人が分かる……そう書きましたが、
どうやら待ち合わせた連中……じゃない、
優雅なマダムたちは写真どころか何の資料も用意していない様子(驚)
指摘したら「えぇ?!」って(笑)いいの、それで?大丈夫? キャンドル作りを甘く見ていない?
凄い自信!何も見ないで薔薇のキャンドルを作るつもりなの?(笑)
描くのも大変なのに、キャンドルは立体だよ!3Dなの!
スリー・ディメンションなの!余裕綽々?過信?勘違い?(笑)
ただの物見遊山なのか、自分はなんでもデキると思い込んでいるのか……。
僕は勿論、作りたい薔薇の形が分かる写真を何枚か用意して行きました。
ホラ、何も見ないでニワトリを描いたらラドンになっちゃった……みたいなね。
そんなのイヤだものね。人間の記憶力って物凄く曖昧だし。
おそらく、淡いピンクと白?鑞はその2色だと思ったので、矢張りここは僕のオリジナルの薔薇、
「Benoit Magimel」と未発表の淡いピンクの薔薇の写真を用意しました。
教室……凄く楽しかったです。
何かを自分の手で造り出すって本当に楽しいです。
時間が経つのを忘れてズゥ〜っとやっていたかった(笑)
今日の写真の一番上のピンクの薔薇が一番初めに作ったキャンドル。
写真ではよく分からないけれど、花弁の下の部分を押さえて形作るため、中心がせり上がり気味です。
アジャストして作った(スグに学習するのだ!)少し大きめのピンクの薔薇と、
白はクォーター・ロゼットになった時の「Benoit Magimel」2点。
僕達、初心者が惑わされそうな点はバッサリと「気にせずの良い」とアドヴァイス。
自分が作った作品を見て、改めてかなめさんの作品と比べると、何だか似て非なるもの?
繊細さとか薔薇の持つふくよかさとかバランス……自分の作品に大きく欠けていることが分かります。
かなめさんのキャンドル……火を灯すものという前提に造形された密で美しいフォルム。
僕たちが作ったのは、ただ鑞で薔薇を形作る粘土細工のようなものかな?
それから裏の処理が甘い、汚いのね(笑)プロとアマチュアの差でしょうか。
表側はそれなりだけど裏は……イオナ、わたしは美しい状態(笑)
それにしても皆それぞれ……性格出ますね(笑)
僕はチャイナ・ペインティングの時もそうだったけど、限られた時間内にキッチリ形にするタイプです。
途中で終わっちゃって残りの作業は家で……出来ないでしょう?
お仕舞いの時間から逆算して作業を段どる。クセがついています。
皆が片付けているのに、さらに新しいキャンドルを作ろうとする「時」という観念のない優雅な方(笑)
さっさと、数個、作ちゃって満足しちゃう人。しかも大それたことに、
自分の作ったキャンドルが てんちょの「Cecile de Volanges」に似ているとのたまった!
あぁ、勘違い、ここに極まれり!(笑)
丹精込めて作ったキャンドルに、早速、帰宅して火を灯す人。
大切に大切に、後生大事に宝物として取っておく人……。
かなめさん曰く、何度、作っても同じ薔薇になっちゃうそうです。
人の作品を見ながら作ると、それと全く同じになってしまうとも仰言っていました。
最後に、かなめさんのお宅の圧倒的に素敵なインテリアの様子を数枚……。
あまり部屋の様子が分からないよう、意識的に寄って撮りました。
この素敵な空間だから素晴らしい作品が生まれるのか?それとも、
あの素晴らしい作品を生み出す方だから素敵なインテリアになるのか……謎です。
ディスプレイじゃないのね、実際に使う美しさだから目を奪われるのね。
かなめさん、兎に角、トータルで素晴らしいです。
Mちゃん、一緒に行けなくて残念だったね。
仕方ないよね、僕たち働く人間は仕事優先だから……。
そんな仕事を最優先させるあなたが好きですよ。
また機会があったら今度は一緒に行こうね。
薔薇専門家のMちゃんがどんな薔薇のキャンドルを作るか見てみたいです……。
2013年2月24日
ブノワ。
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