匂いのいい花束。ANNEXE。

自らの禁を破って……。

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 「自らの禁を破って……。」

この言葉は、去年、僕がある作家に特別に、
オリジナルの作品制作をお願いした時のやり取りのメールの中に出て来た言葉です。
幾つか試作品を送って下さいました。僕はそれで大満足だったのですが、
ご本人はどうも気に入らないらしく、満足行く作品が出来るよう、
常日頃、習慣になっている作り方を止め、特別なやり方で製作して下さいました。
その時の言葉が「自らの禁を破って……。」だったんです。
僕、凄く気に入っちゃったのね……自らの禁を破って、自らの禁を破って……。

ハァ、なんて素敵な言葉なんだろう……。

三島由紀夫の大傑作戯曲「鹿鳴館」の中で、
影山朝子は自らの禁を破って鹿鳴館の夜会に出席します。
芸妓上がりの身、二度と、決して公の場には出るまい……。
自らに課した決まりごと、その禁を破って夜会に出たのです。
愛する男のため、幼くして手放した愛おしい息子のために。
愛する男とは、現在の夫ではなく、その昔愛し合った清原永之輔、
自由民権運動の党首で、その夜、影山伯爵を討つために鹿鳴館に乱入する計画だったのです。
その晩の夜会は夫の影山伯爵が開催する夜会でした。
その夜会に、妻が出席するということは、すなわち、妻、影山朝子の夜会になると言うこと。
その朝子の主催の夜会に愛する男が引きいる壮士の乱入はない……。
女主人の自分の顔に泥は塗るまい……朝子はそう踏んだのです。
だけど壮士の乱入はあった……そこは策略家の影山伯爵の謀です。
物語りは一気に佳境に入ります。そして一発の銃声……。

自らの禁を破る事は、決心のいる一大事なのです。



僕もチョッとだけ自らの禁を破ってみました(笑)
僕の禁とは、自宅では、ビデオ、DVD、テレビ……。
いかなる方法でも映画館以外では映画を観ないと言うもの。
映画は映画館で!常日頃そう思って行動していますが、
家で映画を観ない最大の理由は、気が散ること夥しいからです。
豪華なホームシアターの設備がある訳じゃありません。
もし観るとしたらパソコンにDVDを入れて再生する方法しかありません。
猫が来ます、トイレに行きたくなります、咽が渇きます……全く落ち着きません。
だから映画は映画館で、気合いを入れて一気に観たい……そう思うのです。

僕が禁を破った理由は、昨秋に観た「ハンガー・ゲーム」で、
カットニス・エバディーンを演じたジェニファー・ローレンスにぞっこんになったから。
彼女はいいです。弱冠23歳のごくごく普通の女の子なんですが、
圧倒的な存在感と演技力。作品ごとに全く異なる容姿。久し振りに出て来た正統派っていう感じです。
やや少女らしさが残る丸みを帯びた顔付きは、カメラに愛されるべく頬骨が高いです。
その彼女の過去の作品「あの日、欲望の大地で」と「ウィンターズ・ボーン」。
何となくロードショーを逃し、名画座でも時間が合わなくてスルーしてしまった……。
インターネットでDVDを買い、届いたその日に一気に観てしまいました。
ハイ、一気に2本(笑)そんなこと今までに決してあり得なかった(笑)
家でDVDを観る、一気に2本連続で……それだけ気に入っちゃったのね。

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皆さんは何を基準に映画を見ますか?
好きな監督?それともアメリカ映画とかフランス映画とかの国別?
それともジャンル別?憧れのハンサムな俳優さん?

僕は女優で映画を観ます。
これは小さい頃にソフィア・ローレンに憧れて以来、
バーグマン、リズ、ダナウェイ、ランプリング、マンガーノ……。
そして今、最愛のメリル・ストリープやケイト・ブランシェット、
最近のお気に入りのエミリー・ブラント、それから未来の大女優、ジェニファー・ローレンス!
監督なんて二の次三の次(笑)勿論、才能ある監督の作品ならもっともっと彼女たちが輝くし、
出来れば好きな男優と共演ならさらにいいのだけれど、兎に角、映画は女優です!銀幕の華は女優!
日本の芸能界みたいに、才能もないのにゴジャゴジャいるタレントよろしく、
海外の映画界にも沢山いますね、ゴシップ欄を賑わすパパラッチ女優。
ロクに演技も出来ないのに本業以外でニュース欄を騒がす女優。
僕が好きな女優はその辺とは全く無関係、正統派でございます(笑)

その麗しのジェニファー・ローレンスが見事今年のアカデミー賞の、
主演女優賞を獲得しました!勿論、「世界でひとつのプレイブック」は2日目に観ました。
その感想などはまた日を改めて書いてみたいと思います。


2013年3月2日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-03-02 00:00 | 映画館へ行こう。