匂いのいい花束。ANNEXE。

進化か退化か。

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随分前の話を持ち出して恐縮ですが、
1988年、六本木のディスコ「トゥーリア」の天上に取り付けられた巨大照明が落下。
下にいた方々が多数被害にあう事件がありました。

その時の新聞の社説に「人間はいつから本能をなくしたのか?」と、言うものがありました。
曰く、グルグル回る何トンもある巨大な照明の下で、
何の危険も感じず踊り続ける感覚を指したものです。
普通は巨大な荷物を吊り上げているクレーンの真下は歩かないし、
階段など平坦じゃない所を歩く時は気を遣うもの。
それって本能ですよね?そこに危険が隠されていることを察知するのって。
今、街を歩いているとその社説を思い出さずにはいられません。
特にスマートフォンが全盛になった今日この頃は……。

チョッと前までは、通勤時に電車待ちの駅のホームの反対側を見ると面白い光景が見られました。
ほぼ全員が前を見ずに携帯電話を覗き込むという不思議な光景(笑)
車内もそう、携帯電話を弄っている人、ゲームに興じる人が殆どですね。
昔は本や新聞を読む人が主流だったのに……時代は変わりました。
今は下を向きながら器用に歩く人たちが増えて来ているようです。


さて、今日のお題。人間の本能は進化したのでしょうか?
歩きながら全く前も見ずメールを打つ人、階段をスマートフォン見ながら上り下りする人、
自転車を片手で漕ぎながらスマートフォンを見ている人、
電車が入って来ているのにホームの端ぎりぎりをスマートフォンを弄りながら歩く人……。
昔ながらの携帯電話ではないんです、ほぼ100%全ての人がスマートフォンを操作している。
人はいつから特別な超能力を身に付けたのでしょうか?
ちっとも危険を感じない?自分の世界に閉じこもって周りは見なくても大丈夫?
しかも、殆どの人がもれなく音楽を聴いています。

聴覚は非常に大事な感覚です。
僕が初めてウォークマンを買った時、音楽を聴きながら家の玄関から出て、
数メートルのところで車に轢かれそうになりました。
走ってくる車の音が聞こえなかったのです。これ初日のエピソード(笑)
朧げに聞こえたクラクションでようやく我に返り、事なきを得ましたが……。
見ない、聞かない……日光東照宮の猿じゃないんだから、
2つの感覚を放棄して危険が一杯の街を歩く……。
凄いと思います。頭に目に見えない触角でも生えたんでしょうか?
それとも猫の髭みたいな役割のものが生えた?(苦笑)
それともコウモリみたいに超音波をどこからか出している?
前を見なかろうが耳を塞ごうが、自分だけコケる分には一向に構いません。
もしあなたがそんな超能力者に巻き込まれたら?ぶつかられてホームから転落でもしたら?
ぶつかられて相手がホームから落っこちて責任を取らされるかもしれない……。
最近駅のホームから人が転落する事故が増えていますよね?
普通はホームから転落なんかしません……ポロポロそう簡単には落ちない。
一体、原因は何?車内でも安全に対するアナウンスがされるようになりました。

 「携帯電話のながら歩きは危険ですからお止め下さい」って。

ついこの前まで、テレビで docomo のCMが流れていました。
サウンド&メッセージと題されたそのCMは、旅に出る息子に母親が便りを所望。
画像に音が添付され、旅先の息子を母親が忍ぶと言うもの。
母親は歩きながらスマートフォンを操作しています……。
テロップに小さく「スマホのながら歩きは危ないのでやめましょう」と出ます。
但し書きを入れればいいってものではありません。
しかも「スマホ」って……「スマートフォン」と書きましょうよ(苦笑)
メーカーがこの程度の認識なんですから仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。

それにしても、ながら歩きをしている人を避けながら歩くのもアホみたいだし、
ぶつかりそうになって「チッ!」っと舌打ちされたんじゃたまらんわ(苦笑)
睨みつけられちゃったりした日にゃぁ殴ってやろうかと思うものね(爆)
ながら歩きをしている人が怪我をして痛い思いをするのは自己責任で全く構わないけど、
こっちが巻き込まれたり、反対に何か責任を負わされたりしたらかなわないもの。
通勤時間にバカのお陰で電車が止まったり遅れたり……冗談じゃないです。
何か自己防衛策を講じないとね……危なくて仕方ない。

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今日の写真はミレニアムのフィレンツェで撮った1枚。
懐かしいです。この頃はまだフィルムの一眼レフを持って街を歩いていました。
冬のフィレンツェは石造りの街のせいかどこか冷たく旅人にはよそよそしく感じられたものです。
カメラを持っていますし、どう見ても観光客(笑)散策にはそれなりの気も遣いました。
初めて訪れる街、どこに危険が隠れているか分かりませんから。
自分が気を付けていても、他人の悪意が向けられたらどうにもなりませんものね。
危険な所には近付かない、アンテナをシッカリ張って周りを観察する。
キョロキョロしない、人前で地図は開かない……結構、神経ピリピリ。
それだってプロのスリや強盗にかかったらひとたまりもない……。

この無数に停められた自転車のどこに惹かれたのでしょう。
暗がりにそこだけポツリと赤く鮮やかな自転車一台……。
貴重なフィルム1枚で撮影したいと判断した切っ掛けは今となっては記憶の彼方です。


2013年7月13日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-07-13 00:00 | 向き向きの花束。