匂いのいい花束。ANNEXE。

赤ければよろしいんやろ!

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 「赤ければよろしいんやろ。」

1983年東宝製作の市川崑監督の大傑作、
「細雪」で長女鶴子を演じた岸惠子の口調でチョッと言ってみる(笑)
秋の京都に行ったのに紅葉の写真がないと大御所に叱られちゃったから。
だって……紅葉はあまり興味ないんだもの。綺麗だとは思うけど……。
紅葉の写真がないのなら、せめてランチの写真でも出せって(爆)

死んだ母は毎年この時期になると翌年のカレンダー選びに余念がありませんでした。
母が好きだったのは、製版でバッリバリに色調整をされた景勝地の風景カレンダー(笑)
「何で!?」と、問う僕に、「だってお前、これこそカレンダーじゃない!」って。
秋の写真はこれでもかと言うくらいに、赤、黄、朱……。
絵の具箱を引っ繰り返したかのようなにぎにぎしさ。
そんなこんな僕があまり紅葉を好きではない一つの原因かもしれません。
紅葉……確かに綺麗だし言葉を失ってついつい見とれてしまいますが、
どうもカメラを向ける気にはなりません。紅葉の写真、上手くないし……。
母が好きだったカレンダーを連想するからかもしれません(笑)


親友のKくんがビストロをオープンするお手伝いで、
この一月に、都合3回、丁度、紅葉の時期に京都に通いました。
ただ仕事して帰るんじゃ詰まらないですよね。予定をやり繰りして1泊し、
ちょっとだけど秋の京都観光を楽しんできました。
最初、Kくんの店の下見と寸法を取りに行った時は、
前日に麻実れいさんの「鉈切り丸」を観ていたこともあり、
麻実さんがお演りになった建礼門院の北の墓所がある寂光院と三千院を見るために大原に。
先日、ロゴマークを書きに行った時は、
師走で忙しいし、余程そのまま帰ろうかと迷いましたが、
結局、朝のチェックアウトの時間まで迷いに迷って、
(僕にしては予定なしは珍しい……。)
結局、仁和寺と龍安寺まで足を延ばして来ました。
旅も貧乏性?もう二度と京都に来られないかもしれないじゃない?(笑)
日帰りランチを楽しんだ日曜日は、翌日にどうしても仕事があったので、
始発で出てランチ前に、東福寺、三十三間堂、智積院を見学。
一応、紅葉も写っているけれど、どこが京都か全く分からない写真の数々をお楽しみ下さい。
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やっぱり仁和寺はいいなぁ……大きくてね。シンプルで優雅で品があって。
極彩色で彩られず、木の持つそのままの風合いがとても素敵です。
風雪に耐え、ひび割れながら建物を支えて来た、
太い柱を見ると感動しちゃいます。人が少ないのもいいな。
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龍安寺はさすがに観光客で溢れていましたが、石庭……何十年ぶり?
今回ちょっと考えを新たにしたのは、主役は庭園に散りばめられた石ではなくて、
もしかしたら菜種油を練り込まれた土塀なんじゃないって……。
まるでオランジュリーのモネの睡蓮の池を思わせるようなの。
土塀の裏に様々な樹が季節季節に庭園を彩るように植えられているけれど、
土塀の縦に走る模様が隠れて見えない裏の木々の幹に見える……。
不思議な目の錯覚を覚えます。

 「赤ければよろしいんやろ。」と、言いつつ、

1枚目の写真は仁和寺の御殿の木の扉に描かれた桜(笑)
しかも季節外れ(笑)このままポストカードになりそうです。

 「季違いじゃが仕方ない……。」

横溝正史の傑作「獄門島」の和尚の台詞でしたね。
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最後に何枚か載せた写真……僕はこういうのが好みだわ。
真っ赤な紅葉はどうにも作り物っぽくていけません。
枯れて地面に一杯敷き詰められた紅葉……どこかクリムトを思わせます。
智積院の長谷川等伯の素晴らしい障壁画を見ちゃったからかな?
今日の最後の一連の写真は一層、日本画っぽいと思いませんか?

始発の新幹線に乗り、京都駅で降りる時に女性3人の会話が聞こえてきました。

 「小学校の修学旅行もいいんだけど、
  もっと物事が分かるようになった大人になってから京都に来たいよねぇ……。」

本当そう。素敵なビストロも出来たし、
これからポチポチ時間を見付けては少しづつ京都を歩いてみようと思います。
龍安寺の参道を出たところに京漬物の「富川」があります。
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ここで白いご飯と漬物のお昼を戴き、山のような漬物をお土産に帰路につきました。
漬物に付いて色々とお話をしてくださった女将さんの、

 「おこしやす」「おおきに」……京弁はいいですねぇ。

 「よいお年をお迎えください。」

帰り際の女将の温かい言葉……もうそんな季節なんですね……。


2013年12月19日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-12-20 00:00 | 旅の栞。