匂いのいい花束。ANNEXE。

ただただ立ち尽くすばかり!

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拝啓……Yちゃんへ。

お元気ですか。久し振りですね!
今日はYちゃんの誕生日ですね。誕生日おめでとうございます。
幾つになったかは聞きません(笑)妙齢の女性へのお約束事ですもんね。

なかなか会えないので、今日は僕のお気に入りの庭園の写真を同封します。
この写真は、去年の6月にパリに行った時、チョッと足を伸ばして行った
ノルマンディー地方はディエップの近く、車で10〜15分の所にある高級別荘地、
Varengeville-sur-Mer、ヴァランジュヴィル・シュル・メールと言う村にある、
世にも美しい庭園、「Le Bois des Moutiers」で撮影しました。
ここは、知る人ぞ知る、花好き垂涎の由緒正しい庭園なんですが、
入り口を入ってスグの所に白の花のコーナーがあります。
今日はそこの写真を中心に焼き増ししてみました。
一枚目の写真は正面玄関からの一枚です。実際の入り口はこの写真の左手にあり
受付を済ませ左手の生け垣の繰り抜いてある所からホワイト・ガーデンに入ります。
そこはまるで天国のようなコーナーで、ありとあらゆる白い花で構成されています。
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メインは白い薔薇の銘花で、繰り返し咲き性に優れる「Iceberg」です。
幾何学模様に整えられたツゲの中に、細い竹を支柱にして優雅に咲き誇ります。
この辺りは、チョッと和の風合いも感じないでもないですが、
常に自分が一番の僕は(笑)「何ぁ〜だ、ウチの真似?」って思ってみたり(笑)
こうして見ると、「Iceberg」が蕾を房状にたわわに付けていて
長期間、繰り返し良く咲く品種だと言う事が分かります。
その他、紫陽花、アストランジャー、ルピナス、コスモス、秋冥菊……。
白、白、白、白、白い花ばかり!しかも不思議に他の色も感じる事が出来ます。
写真奥の邸宅の壁には白いクレマチス……一輪だけ残っているのが見えますか?
翌日、再度、訪れた時には散っていました(笑)
僕は薔薇以外の植物には疎いので良く分かりませんでしたが、
きっと植物好きのYちゃんなら気絶せんばかりだったと思いますよ(笑)
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この驚くべき庭園を知ったのは、僕がパリに頻繁に行くようになった6年前、
偶然、本屋で見付けた稲葉宏爾さんの本「パリからの小さな旅」ででした。
この本は僕のバイブルで、常に持ち歩いた結果ボロボロなんですよ(笑)
この村は、パリからの足を考えると、なかなか日程的にも難しい事が沢山。
厳しい道程ですが、無理をすれば日帰りも可能なんです。
でも、折角ですからホテルに一泊してゆっくりしたいですもんね。
矢張り「パリからの小さな旅」に載っていた海辺のホテルにも泊りたいし……。
一度、この村を訪れる事がメインの旅の時に、ある事情でズッコケ。
2度目の正直で訪れて腰が抜け、この写真を撮った時が2回目の訪問でした。

これだけの美しい庭園を維持するのは並大抵の努力では出来ないハズ。
事実、訪問者が多い昼間にはあまり作業をしないみたいですが、
美しさの陰で、数多くの園丁さんがボランティアで働いているそうです。
一人、写真を撮らせて貰いましたが、この庭園に誇りを持っている様子が
手に取るように分かって、同じ植物を愛する者として羨ましい限りでした。

ここでも、働いている何人もの人達にとても親切にして貰ったんですよ。
ウチのベランダも随分と薔薇の新芽が伸びて来ました。
その話しはまた今度、薔薇見学の時にでもお茶でも飲みながらゆっくりと……。
また手紙を書きますね。お元気で!


敬具

2006年3月1日


ブノワ。


[Icebreg (F) Kordes, 1958]
[Koji Inaba/稲葉宏爾 (1941~ )]
[パリからの小さな旅 株式会社TBSブリタニカ刊]
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by raindropsonroses | 2006-03-01 00:00 | 旅の栞。