匂いのいい花束。ANNEXE。

何が見えますか?

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拝啓

早いですねぇ、今年ももう8月になってしまいました。
Yさん、あれからどのようにお過ごしですか?
もうスグ夏休みの旅行でしたよね。今年は御家族でパリとか。
時間があったら絵葉書下さいね。約束ですからね。

さて、夏のパリは本当に素敵ですよね。
何でも僕は異常気象の男らしく(笑)初めて行った夏のパリ(8月)は
何十年ぶりかの猛暑……と、言っても日本から行った僕は
長袖のシャツ一枚で快適そのものだったけれど。
その後、訪れた冬は連日、最高気温−6度の極寒のパリ(笑)
確かにこの時は随分と寒さが厳しいなぁと思いました。
最近、行くのはすっかり春と秋になってしましましたが、
真夏に撮ったパリの写真で一番印象に残っている写真が今日の一枚。
これはオルセー美術館を観た後、プラリプラリと散歩がてら訪れた剥製専門店。
ここ「Deyrolle」は非常に有名ですが、ワシントン条約が厳しくなった昨今、
また、大きな剥製を置ける屋敷の減少などの理由で、
販売と言うよりは、レンタルの業務が主流になって来ているとか。
この時はここを訪れる事が旅の目的の一つになっていました。
実は僕、剥製って好きなんですよ(笑)何でしょうね、理由はよく分かりませんが、
多分、一生行けないであろうアフリカの悠久の大地とかを連想するからでしょうか。
非常に良く出来た剥製を間近に見るのは本当に楽しかったです。
一階の入り口を入り、大きな階段を登ると、いるいる、
ライオン、クマ、シマウマ、ダチョウ、水牛 ありとあらゆる動物が
所狭しと身体を休めています。当然、店内に漂うホルマリンの匂い。
それがこれらの動物の命が既にないことを示しています。
奥の昆虫標本の部屋に続く広間の縦半分が作業場になっていて、
眼鏡のムッシュが一人で黙々と作業していました。
第二の生を与えられている最中だったのはイタチか何かの小動物でした。
本当は鴨か何かの水鳥の剥製が欲しかったけど、以外に大きいんですよね。
それに、空港の手続きやトラブルを考えると手が出ませんでした(笑)

写真は 通りに面した窓から外を眺めるラマ。
こうして虫干しを兼ねたディスプレーの遊び心の妙は
日本人には絶対に真似できない感覚。結局、買い物は出来なかったけど、
一時間近く店内を見て歩き、非常に面白い経験となりました。
このラマの目には一体何が映っているんでしょうね
あれこれ考えていると一緒にアンデスの高地にタイムスリップしたような気分。
残念ながら今年も夏のパリには行かれませんでしたが、
機会があったらいつかまた、訪れてみたいものです。


敬具

2006年8月1日


ブノワ。


[Deyrolle/46, rue du Bac, 75007 Paris/01 42 22 30 07]
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by raindropsonroses | 2006-08-01 00:00 | 旅の栞。 | Comments(19)
Commented by JOANNA-hoo at 2006-08-01 09:31
リャマを家で飼ってるって!?・・・と、びっくりしてしまいました(笑)
なるほど、剥製だったんですね・・・。知らずにふと窓を見上げるとリャマと
目が合ってしまう。このシチュエーションを想像するだけで口元が緩んで
きます。

父は狩猟免許を持っていましたから鴨やいたちの剥製が実家に置いて
ありましたが、虫干ししないと徐々に埃っぽい臭いになってくるのです。
あれは家に置くものじゃないと常々思っていましたが、当時剥製にするのが
狩猟仲間で流行っていたから・・・だそうです。
Commented by ojou at 2006-08-01 14:46 x
ラマくんが道行くクルマや歩行者にあのくっさ~いツバをペッペしようと企んでる写真かと思っちゃった…。モノクロだと、かなりリアルに写るモンですね。構図に感心しちゃいました。
剥製は、あのガラス玉の目がなんだかコワクってあまり顔の部分を凝視できません…。そうそう、剥製館みたいな展示のなかに猫がちんまりといて、実は剥製でなくホンモノだったんです。いきなりヤツが動いたからビックリさせられました。イタズラ心のあるお猫様ですよね。
Commented by yasuyasuyassy at 2006-08-01 22:09
ブノワ。さん
こんばんは。また新入りかと思いました(笑)
剥製ですか・・・ちゃんとしたのは僕は見たことが無いかもしれません。
それにホルマリンの匂い・・・どんなんですか?つかりたくは無いですが匂いをかいでみたいですね。
でもリアルですよね。生きていると言われても納得してしまいそうです。
そうそう、8月○日に異常気象は勘弁してくださいよ(笑)

やす
Commented by G・d・D at 2006-08-01 23:26 x
ブノワ。さま
シュールですね・・・。
こういうの好きです。
剥製って、あまり馴染みがないんですけども、
子供の頃によく見かけたのは、蛇の剥製が多かったですね。
個人的にはこのラマや、鹿等の類いが気品があっていいなと思います。
それに、この写真!とても素敵な構図だと思います(笑)
Commented by louis at 2006-08-02 00:07 x
こんにちは、先日お邪魔したlouisです。 剥製、南の島の極彩色の尾の長ーーい鳥のものを、パリのあるブティックで、アイヴォリー色の石の壁に囲まれた部屋においてあったのを見ましたが、やはり美しいものでした。空気感と人の情緒、四季の顕れ方が違う国の美ですね。デカタンと美に対する真摯さ執拗さ・・・の違いでしょうか。31日のバラ園、わたくしも好きです。バガテルも良いですね・・・家ではピエール・ド・ロンサーをバルコンで育てています。残念ながら匂いはほんの少しのバラ、でも初心者には育てやすいと聞きましたのでそうしました。ブノワさんのお育てのバラはどれも育ててみたい憧れのものばかり。また素敵な写真を楽しみにしています。 梅雨も明けたそうですね・・・では、また楽しみにしています。
Commented by しん at 2006-08-02 00:34 x
ブノワ。さん こんばんは!
もう!一瞬、本物かと思っちゃったわ。私は剥製が、ちょいと苦手です。
以前、神戸を散策して偶然、入った館(記憶が薄いけどイギリス館だったのかも!)高名な冒険家(外国の方!)が狩りをして射止めた動物を剥製して所狭しと展示してあって、館の中を歩き進める時も、新たな剥製にビックリしながら見学して、とても疲れた覚えがあります(笑)
ほとんど他に客もいなくて貸切状態だったのも、私が余計に疲れた原因だったのかもしれません。もし、狩りをして大物を射止めたら、やっぱり剥製にしたくなるのかなぁ?
Commented at 2006-08-02 00:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by juno-7 at 2006-08-02 00:46
ブノワさん
見た瞬間、本当にビックリしました・・・。
ちょっととぼけたような、面白いお写真ですね。
剥製と聞いて、ちょっと哀しくも思えたのですが、このユーモア
感覚が、日本人には無いものですよね。日本で剥製と言うと、
和風旅館のどことなく暗い一角に飾られていて、夜見ると目が
合ったりして、「ちょっと怖い~」というイメージなのです。
そういえば、イギリスのホテルで朝食をとった時のことですが、
すぐ上や横の壁に、いくつも鹿の首の剥製が飾られていて、
感覚が違うんだなぁ、と思ったことがあります。
Commented by 屋上庭園 at 2006-08-02 01:17 x
ブノワさま
こんばんは。ご無沙汰しております。砂嵐から無事に生還できました。早速お邪魔させていただきます。
ラマとパリ。このかけ離れた二つのものがモノクロームの写真画面で
一つになっているのは不思議と違和感を感じさせません。
それはやはりパリだからでしょうか。
とてもシュールです。まるでとりとめのない夢の中の映像のようです。
シュールなラマの向こうに見えるごく日常のパリの町も
いつもと違って見えてくるようです。
私はパリの窓がとても好きです。スクロールの黒い鉄柵や
白く塗られた木枠で上にスライドさせるタイプの窓や、
縦に長い観音開き(すごく日本的な表現ですが)の窓。
もちろん窓から見える外の景色があってこそのパリの窓です。
素敵な窓に縁取られたパリの街は一日中でも窓辺に座っていたいと
思わせてくれるほどです。
昨日のライ・レ・ローズ、ほんとに素敵なお写真ですね。
溢れる花色、明るい日差し、土地の豊かさを感じます。
冬の見学・・・ガーデナーたちの手さばきから
道具から何から何まで見てみたいです。
これまた目からうろこ、なんて事がいろいろあるのでしょうね!




Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 07:35
JOANNAさんへ。
おはようございます。お父さま、狩りするんですか!凄い!
そう、剥製って段々と色褪せて来るような気がします。仕方ないですよね、生きているからこそ毛並みにも艶が出ている訳で……お父さま、勿論、専門店に作業を依頼していたんですよね?置き場所は矢張り、洋館でそれなりの場所?日本家屋に置く物じゃないのかもしれません、同感です!外からこの窓を見た所を想像した事ありませんでしたが、確かに面白いですよね。まぁ、近隣の住民は剥製屋だって知っている訳なんでしょうけど……。

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 07:41
ojouさんへ。
おはようございます。目玉コワいですか?(笑)
僕達って映画好きじゃないですか。僕の場合特殊メイクなんかも興味津々でじっくり見るタイプなんです。血糊ドバッ!も、どうせ作り物だからって凝視しちゃう。剥製もその調子でくっ付くようにして観察です。髭とかは後からナイロンの糸で植えてありますよね……。剥製館の猫、ホルマリンの匂いは大丈夫だったんでしょうか?猫と言えば、猫って剥製には出来ませんね。なぜか可愛くない……友人には止めろと言われましたが、実は、染香を剥製にして側に置いて起きたかったです。それくらい可愛かった!

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 07:47
やすさんへ。
おはようございます。剥製、マジマジと見た事ありませんか。
僕は鳥が好きなので、水鳥か小さな小鳥の剥製が欲しいんです。でも、なかなか旅先で買うのは憚られますね。税関で一モメするのは目に見えているもの(笑)確かにホルマリンには漬かりたくないですね(笑)あれって、ロクな事を連想させません。僕の異常気象男ぶりは物凄くて、最高気温マイナス6度って言う事もありました。これ冬のパリね!寒いって言うよりも、身体に力が入っちゃって全身筋肉痛(笑)今月は台風さえ来なければ大丈夫。何だか楽しみですね!

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 07:52
G・d・Dさま。
おはようございます。そう、僕達日本人に動物を剥製にする習慣ってありませんね。ハッキリ言って欧米のものですもんね。僕は小さい頃、一緒に遊んだ男の子の家が剥製屋だったんですよ。小さい所でしたし、スグに潰れてしまったみたいですが、その子は剥製って言うより、カエルやネズミなどの骨の標本を作って遊んでいました。あれって、何か薬品で骨だけにする訳ですよね?やっぱり、蛙の子は蛙?遊び方が違うものだと感心した覚えがあります。この写真を撮るのには随分と苦労しました(笑)ラマが外を眺めている気持ちになって……ですかね(笑)

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 08:02
louisさんへ。
おはようございます。そう、僕達、日本人には世界に誇れる美意識がありますが、欧米のそれは一種独特、狩猟民族の美意識ですね。自分達が持っていないからこそ惹かれるのでしょうが、その極彩色の鳥も植民地支配の歴史の名残なのかもしれませんね。ライ・レ・ローズもバガテルも素晴しいですよね。特にバガテルはどこを見ても面白いです。フランスではピエール・ド・ロンサールは定番中の定番、春先、花屋には必ず鉢植えが売っていますし、友人のお母さまも、僕が薔薇好きだと知ると開口一番「ピエール・ド・ロンサールはお持ち?」です(笑)そんな訳で、ようやく今年の春に新苗で我家にお迎えしました(笑)

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 08:10
しんさんへ。
おはようございます。最初に、まだですよ!(笑)
剥製って、日本で言う所の魚拓でしょうか?怒られちゃうかな?(笑)要するに、自分の仕留めた獲物の大きさや珍しさを誇る訳ですもんね。この店にはそれこそ世界中の動物が揃っているから面白いんですよ。やっぱり、一生かかっても近くで見られない動物っているじゃないですか。シロクマなんか綺麗だったなぁ……あとシマウマね。神戸って異人館辺りですか?20年前くらいに一回行きましたよ。大きな獲物……やっぱり剥製にしたくなるでしょう(笑)

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 08:19
Junoさんへ。
おはようございます。他の動物はフロアーに所狭しと並んでいましたが、この子だけは窓辺で一人でお芝居しているみたいでした。状況からして、今にも動き出しそうな感じに見えたのでパチリ!(笑)こう言うユーモアたっぷり、しかも虫干し出来るなんてなかなかいいアイデアですよね。僕は全身の剥製は好きですが、Junoさんが仰言る所の、壁に首が並んでいるヤツはチョッと……(笑)やっぱり首はまずいですよね(笑)何事も長い年月の間に当たり前になるのでしょうが、もしかしたら、日本人も外人から見てとてもおかしな事をしているかもしれませんね。旅館の剥製!クマとかシカですね?(笑)矢張り、日本で剥製って言うと何となく暗い感じがしますね。僕もこの店で見るから「いいなぁ」って思うのかもしれませんし………。

ブノワ。
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 08:33
屋上庭園さんへ。
おはようございます。本当、久し振りですがお元気でしたか?
このラマがいた国は違うと思いますが、フランスが植民地にした国々は当然フランスの影響を受け、反対にフランスもそれらの国々の文化が入って来る訳です。そんなごった煮みたいな状況、小さな所に現れて来るエキゾチシズムもパリの魅力なんでしょうね、窓=額縁ですから、それに切り取られた風景は窓の数だけある訳で……それを眺める僕達の勝手な想像(?)が加わって一枚の作品になるのでしょう。前に借りたアパートの遥か向こう側、一番端の窓には寝起きのティーンの男の子が上半身裸で、隣にはお父さんも上半身裸(胸毛付き)で髭を剃り、その隣の窓にはお母さんが遠くを見詰めてタバコを吸い……何だか映画を観ているようでしたよ(笑)ライ・レ・ローズの枝の纏め方、今度写真をお見せ出来ると思いますが、なかなか興味深いものがありましたよ。兎に角、写真はいいですね、こうして皆さんに僕の経験をお見せ出来るんですから!

ブノワ。
Commented by viva jiji at 2006-08-02 09:45 x
ブノワ。さんに怒られるのを承知で発言~~~!うつくし薔薇以外のフォトに大層魅力を感じ「立ち止まって凝視して物語をアタマで構築」するviva jijiざます。窓辺のラマ・・・モノクロがまた良い良い!ラマとリャマはおんなじ?発音が違うだけ?かの大昔BFと通った喫茶店の名前が「リヤーマ」。壁にリヤーマのどえらくでかいタペストリーが飾ってありましたっけ。ところで剥製好きのブノワ。さん、もしかして二重人格?モーテル経営してる?お母さんと2人暮らし?シャワーカーテンを見るとムラムラと・・・・ではないよね。(笑)
Commented by raindropsonroses at 2006-08-02 20:05
viva jijiさんへ。
こんばんは。ノーマンと呼んで下さいまし(笑)あちらの御母堂は朽ちて醜かったけれど、この店の剥製はまるで生きているようでしたよ(笑)
さて、何を仰います、全ぇ〜ん然、怒りませんよ!(笑)本当はもっとバランス良く色々な事を順番に記事にしたいんですけどね……この手の面白い写真は沢山あるのですよ。ただ、春からこの方、薔薇の時期は致し方ありません(笑)もう少しして涼しくなったら viva jijiさんが空想旅行に行けるような写真を沢山アップしますので今暫くお待ち下さいね。それから、ラマとリャマは同じです。いい方の違いでしょうか?

ブノワ。