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匂いのいい花束。ANNEXE。

猫を捨てる。

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拝啓

梅雨明けと同時に暑いけれど素晴しい天気が続いています。
Eさん、スッカリご無沙汰していますがお変わりありませんか。
僕は、この所チョッと忙しくしていまして、
お陰さまで、暑い事を忘れるくらいです。家から一歩も出られませんからね(笑)

さて、きんがウチにやって来てから3週間チョッと経ちました。
大きな漬物石を池にドッボォ〜んと投げ込んだかのような波紋がありまして(笑)
それぞれの猫の立場、気持ちに微妙な変化が現れて来ています。
朝子は比較的マイペース。この子はいつも新しい猫には無関心です。
無関心って言うと語弊があるけれど、非常に穏やかな猫なので
自分から他の猫とぶつかるって言う事がありません。
お園は大変で(笑)連れて来た日から3日間は姿をくらませていました。
食事やトイレの事もありますから、僕はなるべく姿を見せないようにし
きんも一番奥の部屋に隔離して様子見。お園は夜中に行動していたみたいです。
小芳も複雑でしょう。今までお園に襲われると逃げ込んでいた奥の部屋、
隠れ家を取り上げられてしまったんですからね。
でも、ここ1週間、ようやく慣れて来て放って置いても大丈夫になりました。
きんの隔離のために、一番奥の部屋を使いますから、今までみたいに
一番奥の部屋の押し入れに逃げ隠れする事も出来なくなりました。
小芳が唯一安心して休める場所、押し入れの中……。
代わりに、PCを置いてある部屋の押し入れを開放です。

可哀想……そう、3匹には可哀想だけれど我慢して貰いましょう。
その内慣れるハズですし、きんと出会ったのは何かの縁ですからね。
やっぱり、一度触れてしまうとなかなかねぇ……。

それにしても不思議なのは平然と猫や他の動物を捨てる人がいるって言う事。
今日の写真の小芳は、保護され、ウチに来てからスグの頃の一枚です。
なんて言う心細い顔をしているんでしょう……この顔を見て捨てられますか?
今まで飼っていたのに、ある日突然、自分の都合で外に放り出せますか?
引っ越しや何かで飼えなくなる人もいるでしょう……だからってポイしちゃう?
仔猫をビニール袋に入れて捨てる人もいるんですってね!
そうまでしなくても他に幾らでも方法はあるでしょうに……。
世の中には捨て猫や野良猫の保護を一生懸命している人がいます。
可哀想な子達のために全力を尽くしている病院もあります。
その反対側に小さな命を粗末にしている人達がいる。

ウチの子達は代々捨て猫でした。
1番最初の猫、染香は、僕の同僚のお姉さんの庭に何処からともなく現れた猫。
2番目の朝子は冬の寒い日に有楽町の駐車場で僕が自分で保護。
3番目のお園は、保護した母猫が1匹ずつ仔猫をくわえて連れて来た中の1匹。
4番目の小芳は私鉄の駅のそばの自動販売機の裏に捨てられていた子。
5番目のきんはお世話にになっている動物病院の隣に捨てられていました。

僕は動物が大好きです。猫に限らず、動物は皆可愛いです。
今でも、行く行くはアビシニアンを飼ってみたい……これが僕の夢。
でも、ペットショップにいる子達は何れ優しい飼い主が現れるでしょう。
この子達みたいに捨てられた猫はそうは行かないのですからね。
とは言うものの、ウチも動物園じゃありません。何匹も飼う訳には行かないけれど、
ウチにお迎えした以上は精一杯の愛情を注ぎ、贅沢はさせられないけど
健康に気を配った食事と温かい寝床、十分に運動出来る場所を与えてあげたい。
猫にも相性がありますから、気の弱い猫はストレスも溜るでしょう
でも、それを補って余りあるほどの愛情を注ぐ……それしか出来ません。
きっと、猫達も満足してくれているハズです。

増やさないために避妊&去勢をする。それを人間の勝手、傲慢と言う人もいます。
これは聞いた話しですが、普通に生ませて、貰い手が見付からない時には
水に沈めて殺してしまう人もいるそう(ある外国のある街のある人の話し……)
どの方法が一番なのか、どうやったらペットが一番幸せに生きられるのか……。
自分の私利私欲のためにお腹を痛めた子供を殺める人もいます。
人間の欲望の前には小さな命なんてゴミクズみたいなものなのでしょう。
でも、親とは子供のためには身を挺して守るものじゃないでしょうか。
自分の命と引き換えに子供を守る……僕にとっては猫も子供と一緒です。
この広い世界で縁あって巡り会ったんですもの、
何があっても決して手放さないし、最後まで一緒にいたいと思うのです。

今度時間を作ってきんを触りに来て下さい。
とても人懐っこい猫で可愛らしいですよ。


敬具

2006年8月6日


ブノワ。


[染香・Someka (1997~2005) Domestic Short Hair,
    Brown Mackeral Tabby and White]
[朝子・Asako (1998~ ) Domestic Short Hair, Black and White Bicolor]
[お園・Osono (2002~ ) Domestic Short Hair, White]
[小芳・Koyoshi (2004~ ) Domestic Short Hair, Red Tabby]
[きん・Kin (2005~ ) Domestic Short Hair, Tortoiseshell]
by raindropsonroses | 2006-08-06 00:00 | 猫が行方不明。