匂いのいい花束。ANNEXE。

真の国際人とは?

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拝啓

アッと言う間に今年も4月、桜、終わっちゃいましたね……。
Dさんはお花見に行きましたか。近くの桜の名所がありましたもんね。
僕は一切行きません、だって桜を見るより人を見に行くようなもんですから。

さて、旅行から帰り、時差ボケもなく快適な毎日だけれど、
一日だけなんだか無性に眠くて爆睡しちゃった日がありました(笑)
猫も僕も元気にしていますよ。友人達は皆、パリやヨーロッパが好きな僕が
アメリカにどんな印象を持ったか興味津々らしいですけど、
一言で言うと「Noisy」かなぁ。兎に角「やかましい」……そう感じました。
道端で大声で喋る人、クラクションの音……日本もあまり他の国のことは言えませんけどね。
新宿や渋谷の街頭にある巨大モニターから流れる大音量の音楽や家電量販店の呼び込みの声……。
僕が新宿や渋谷、池袋に行きたくない理由の一つでもあるんですが、
どうにも苦手なんです、大きな声で喋る人、必要以上に大きな音って……。

特に、公共の場所で大声を出す人って苦手だなぁ。
そうそう、3年前の秋、パリからジュネーヴに友人夫妻を訪ねて行った時のこと。
フランスの新幹線みたいなTGVに乗って行ったんですが、
ホームに停車中のTGVの指定された車両を探しながら歩いていると、
どうやら該当の車両の所にアジア人のツアー客が40人ほど……。
嫌な予感と共に乗り込むと、僕と友人2人の他、フランス人のマドモワゼルが1人、
丁度、車両の真ん中に座り、前後両側は全てツアー客、見事に挟まれる感じでした(笑)
走り始めると同時に広げる弁当、充満するキムチの匂い、お菓子の袋のバリバリ言う音、
ジッと席に着いていないでフラフラあちこち歩き回りぺチャクチャペチャクチャ大声で喋る、笑う……。
挙げ句の果てはツアー・ガイドらしき女性の演説が始まり、終わると一斉に大拍手(笑)
僕の席の後ろの女性の所に年配の男性が歩いて来てズゥ〜っと背もたれに腕をかけて喋りっ通し。
フランス人のマドモワゼルは iPodか何かを聴きながら夢の中……。

ズゥ〜っと黙っていた友人のTさん、ガイドの演説の後の大拍手のあと、
やおら口に人差し指をあて「シィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」と
「鶴の一声」ならぬ「Tの一声」を車両全体に響き渡る大音量で一発(笑)
さて、その後どうなったかと言うと、ジュネーヴに着くまでの3時間、
シィ〜ンと静まり返った車内(笑)先生に叱られた生徒みたいに大人しくなったツアー客(笑)
国交断絶か国際問題かと一瞬ヒヤヒヤものだった僕の心配をよそにグッスリ眠るTさん(笑)
この人はなかなか強者で、ハワイへの社員旅行の飛行機の機内で、
クィーンの「We will rock you」を聴いて大合唱のアメリカ人の若者グループに向かって
後ろを振り向きざま「Shut up, please!」と一言、見事に黙らせた人なんです(笑)
「Shut up !」と怒鳴りながら「please」って付ける所が可笑しいのだけれど(笑)

随分前のルーヴル美術館での一コマ。
15人程のグループ客がガイドの説明を聞きながら回っていました。
彫刻が展示してある部屋でひとしきり講釈が終わり、隣の部屋に移動するグループ、
ゾロゾロ歩いて行く最後に残ったオジサン3人がやおら首から下げたカメラを構えると
順番に記念撮影を始めたのはいいのだけれど、大理石製、等身大のヴィーナスの胸や臀部を、
さも「ご利益あれ!」とばかりに汚い手で撫で回し、肩に腕を回しての記念撮影!
チョッと目が点でした。これもアジアの人達。

パリのギャラリー・ラファイエットの間の道にたむろするツアー客軍団。
きっと免税か何かで買い物をして送迎バスを待っているんでしょう。
サァっと横を避けるようにやり過ごしたけど、一日、美術館を歩いて戻って来ると
グループがいた後にはおびただしいゴミの山!ハンバーガーの袋、
ドリンクの容器、お菓子の袋……これまたアジア人のグループ。

僕は同じアジア人としてチョッと恥ずかしかったです。
幾ら国として経済的に発展して来ても国際マナーはまだまだ発展途上。
では、果たして自分はどうなのか?多分、何十年か前の日本人って、
今の彼等みたいだったんだろうけど、あんなにヒドくはなかったハズ。
旅って楽しいばかりではなく、自分を振り返るいいチャンスでもありますね。
写真はニューヨークのシェリダン・スクエアにあるクリストファー・パークで撮った1枚。
ジョージ・シガールのオブジェ「Gay Liberation」も寒さのためか着込んでいます(笑)
周りにはチョッと恐そうな黒人の浮浪者が数人……写真を撮ってそそくさと退散です。
これを単なるタチの悪いイタズラととるか、気の利いたジョークととるか。
物事は見る角度によって様々だし、笑い飛ばす大らかさも必要だけど、
人さまの迷惑にならないこと、それだけは外したくないです……。


敬具

2007年4月10日


ブノワ。


[The Queen]
[We will rock you (1977)]
[Musee du Louvre/ルーヴル美術館 オフィシャル・サイト]
[George Segal (1924~2000)]
[Gay Liberation (1980)]

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by raindropsonroses | 2007-04-10 00:00 | 旅の栞。