匂いのいい花束。ANNEXE。

最後の晩餐に……。

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拝啓

段々、梅雨らしくなって来ました。Uさん、苦手な梅雨、如何お過ごしですか。
この所ちょっと涼しげで過ごしやすいと思いませんか?
僕は相変わらずマイ・ペース、猫も薔薇も元気にしています。

さて、フランス旅行の写真の整理も終了。
先日は旅の仲間と共に打ち上げの会をして一息ついた所です。
場所は東京でも珍しくフランスの匂いがするブラッセリーでした。
久しぶりに集まる仲間達、当然、話はフランスの楽しかった旅の諸々へ。
旅の途中では時間の余裕がなくて聞けなかったそれぞれのフランスの想い出……、
こうして時間が経ってみると新たに新鮮な思いと共に蘇って来るものですね。

フランスでは皆、本当に良く食べ、良く歩き、良く寝ました。
今回も沢山のレストランを食べ歩いた訳ですが、最近はスッカリ冒険心がなくなり、
いつも利用する馴染みのレストランに行くことが殆どです。
それでも、旅の間に一軒〜二軒は新しいレストランを開拓したい……。
そう思って、今回わざわざ東京から電話で予約したのが「Et dans Mon Cœur il y a」です。

サン・マルタン運河にほど近い場所にある「Et dans Mon Cœur il y a」。
雑誌で記事を見た事と、「僕が思っていることは……」 と言うロマンチックな意味の店名に惹かれ、
しかもシェフの名前が Benoit Mathurin さんと言います(笑)僕と同じ名前?これは行かなくてはね。

アパートに集合し、メトロに乗り数駅、
折角ですからサン・マルタン運河を散策し、初めて訪れたレストランは
モダンでシックな感じの内装の店でした。先ずはグラスのシャンパンで旅の成功を喜び乾杯。
お互いの気遣いを労います。皆それぞれに今回の旅への思いや期待があったハズ。
そして、何かしらの達成感に輝く顔、顔、顔……。

パリ最後の晩餐です。僕がメニューから頼んだのは………。

 ●Presse de foire gras aux figues.
  a deguster avec un verre de coteau de layon.
 ●Dorade en filet, petite salade de choux blancs et macis.
 ●Peches flambees, quenelle de mascarpone.
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前菜に「フォアグラのテリーヌ」メインは「鯛フィレのポワレ」デザートに「桃のフランベ」を頼みました。
例えば「フォアグラのテリーヌ」、メニューには何やら色々と装飾書きがしてあります。
僕のフランス語では解読不可能……直訳すると、圧縮したフォアグラとイチジク、
丘の斜面の小道のグラスとともに……deguster は、えっと、試す?……ってな感じ。
ちょっとこの店独自のネーミングです。一皿一皿の見た目を素材とともに現したやり方なんでしょうけれど、
その辺はフランス語チンプンカンプンの旅行者にはチョッと難しい。
もっとも、「フォアグラとイチジク」とか「鯛のポワレ」だけじゃ色気もこそもありませんが(笑)
「鯛のポワレ」の付け合わせの白菜ですが、チョッと切り干し大根風の味付け。
胡麻油と甘めの風味に加えて白胡麻が少々、少し和を意識した作りがこの店の特徴なのかもしれません。
皿も殆どが角皿を使用していて、ソースなどをまるでキャンバスに絵を描くようにしていました。
「鯛のポワレ」の向こう側に写っているのは友人が頼んだ「子羊のグリル」。
まるで高層ビルのように盛付けられたグリルしたズッキーニやパプリカ、子羊の肉に野菜、
料理は味は勿論ですが,こうしたサーブの仕方、アッと驚くような意表をつく盛りつけもまた楽し、
料理は目で食べるとも言われます、味、見た目、匂い、店内のジャズの音楽……。
五感を満足させてくれて憎い演出、なかなか面白いなぁと思いました。
メニューも普通の紙のペラものではなく、製本された革張りのホワイト・ブックにキチンと書かれています。
その辺の細かくてロマンティックな演出も人気の秘密なのでしょうね。

1枚目の大きな写真はデザートの「桃のフランベ」。
桃はイチゴ、イチジク、サクランボと並んで僕の4大大好物果実。
白桃、桜桃、よく熟したものも、まだ青臭さが残るものもどちらも美味しいと思います。
ただ、中の種がねぇ……あれで種無しで全部、果肉だったら言うことないのだけれど(笑)
フレッシュな桃を皮付きのままフランベし、マスカルポーネ・チーズを乗せた温かな一皿。
手の込んだ焼き菓子や甘すぎるケーキ類もいいけれど、
その場で調理した熱々のフレッシュな桃を食べるのは意表をつき数段美味。
今回の旅の一番のお気に入りデザートとなりました。店のギャルソンはテキパキと感じ良く、
ともすれば堅苦しく気取りがちなモダンな店内をゆったりと寛ぐ雰囲気に演出しています。

毎回、同じレストランじゃなくて出来れば新しい店を開拓したい……。
最後の晩餐はちょっとお洒落して……それもまた旅の楽しみですからね。
今度、フランスにご一緒したらお連れしますね。楽しみにしていて下さい。


敬具

2007年7月10日


ブノワ。


[Et dans Mon Cœur il y a/56, rue de Lancry 75010 Paris/01 42 38 07 37]

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by raindropsonroses | 2007-07-10 00:00 | バベットの晩餐会。