匂いのいい花束。ANNEXE。

分け隔てなく。

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少し前の事になるけれど、鬱陶しい梅雨空の月曜日、
そう、七夕の日に親しくして戴いている女優Xさんの誕生パーティーにお招き戴いた。
ごくごく内輪の集まりだそうなので、デニムTシャツブーツの、
いつものお決まりの気軽な格好で出掛けた。
場所は南青山、ひっそりとした界隈にあるカフェ、
地下に広がる本が沢山の居心地のいいスペースにたちまちリラックスしてしまう。

既にご夫婦で先にいらしていたXさんと暫し歓談、
Xさんは本当によく笑う人で、まるで鈴が鳴るような軽やかな声は、
梅雨のジメジメを吹き飛ばしてしまうかのようだ。
傍らには最愛の旦那さまと、お2人に絶大な信頼を寄せベッタリのワンちゃん、
丸々と太った様はどれだけ愛情を掛けられているかが分かろうと言うものです。

三々五々、集まって来る招待客……。
親しくして貰っている雑誌の編集長のYさん、その外にも画家の男性、
長年住んでいたフランスから帰国したばかりのマダム、
あと、驚いたのは、名前を聞けば誰でも知っている高名なカメラマンのZさんが
ご夫婦でいらしていたこと……チョッとビックリ、名前を聞きサッと緊張が走る僕。
だって、昔から尊敬していますからね。

Xさんらしいのは、普段お世話になっているカフェのスタッフを、
全員、お客様として持て成すところ。労いの意味も込めた誕生会だったのです。
勿論、彼らは料理やワインをサーブしなければならないので、
ズゥ〜っと着席している訳には行かないのだけれど、
誰、別け隔てない接し方は見ていて気持ちのいいものです。

別け隔てがないと言えば、その晩、集まったお客さんの年令も仕事もバラバラ、
女優のXさんやカメラマンのZさんみたいに有名な方も僕みたいなペーペーも、
会話を楽しく出来たのは、彼らの誰別け隔てなく人に接する態度、
無名だから、若いからと言ってバカにせず、話に耳を傾ける気持ちがそうさせたのでしょう。
そう言う態度で接して貰えると僕等も一生懸命話すし、
話にも熱が入ろうと言うもの……その代わり、話しているこちらの目をジィ〜っと見て、
人間を観察するところは皆、一緒です。
いい加減さや偽り、全て見抜かれるような感じがします。
ある意味、厳しいですよね。人間を見られますから(笑)

人間を性別や年令、職業で判断しないしなやかさが
成功を生む秘訣なのかもなのかもしれません。
素晴らしい手料理の数々、絶品のカルボナーラやロースト・ビーフに舌鼓を打ち、
誕生ケーキとシャンパンで締めとなりました。
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写真はXさんと旦那さまが薔薇の頃に我家に遊びにいらした時に、
わざわざ焼いて来て下さったロースト・ビーフ。
山葵、マッシュルームとインゲン、クレソンを添え、煮きり醤油で戴きます。
今まで食べたどのレストランのロースト・ビーフよりも美味……。
こんな素晴らしい一品を自分で作れるだなんて!
大胆にカットされた肉厚のロースト・ビーフ……正に男の料理!

鬱陶しい梅雨の一時、久しぶりに心地よい酔いを経験しました。


草々

2008年7月28日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2008-07-28 00:00 | バベットの晩餐会。