匂いのいい花束。ANNEXE。

カテゴリ:英雄伝説。( 2 )

過ぎゆく夏を惜しんで……。

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 「ミ〜ンミンミンミンミンミンミンミン・・・・・・・・・・。」

僕は蝉の種類ことは良く知らないのだけれど、盛大な鳴き声を聞くと夏の終わりを思います。
入道雲がクッキリと空に浮かび、遮るものがない陽射しが強烈です。

 「ハァ……まるで電子レンジの中にいるみたい……。」

ごくごく近くで連日の37度超え……ブノワ。さん、体温が36度欠けるのに(苦笑)
虫眼鏡で焼かれる真っ黒なアリンコになった気分です。
楽しみにしていたロンドン・オリンピック、そして高校野球が終わりました。
強い西日、陽焼けした子供たち……そんなこんな、そろそろ秋が近いことを感じるこの頃です。

それにしても、あの年に公開された作品は凄かったです……あの年とは1982年。
「E.T.」「1900年」「炎のランナー」「黄昏」「アレクサンダー大王」「メフィスト」
「カリフォルニア・ドールズ」「フランス軍中尉の女」「父 パードレ・パドローネ」
これは1982年の第56回キネマ旬報のベストテンです。
文芸作品から娯楽作品まで、多彩な内容、往年の大監督の作品群……。
まだまだ子供だったのに、公開時にこれらを全部ロードショウで観ていた僕も凄い(笑)

遥か昔の想い出に浸るキッカケは、何と言ってもロンドン・オリンピックでした。
いやぁ……オリンピックには「炎のランナー」のテーマ曲がよく似合いますねぇ。
作曲はヴァンゲリス。シンセサイザーを使った壮大なメロディー、
朝もやの中を走る青年たちの足のクローズアップを思い出します。




今日はそんなこんな、オリンピックに関する独断と偏見をチョッと(笑)
いやいや、毒なんか吐きませんよ。疑問に思ったことなんかをチョッとね……。
皆さんはテレビの前で釘付けになりましたか?いやいや、イギリス人のユーモアって凄い!
女王陛下がヘリコプターから落下傘で!思い付く人も凄いけど、
それを実際に王室に話しを持って行く度胸。さらに、その話しに乗る女王陛下!!!!!
なんともはや!チャーミングな女性ですね。

さて、今回は日本選手がとても活躍しましたね。
メダルを獲得した選手、思いが叶わなかった選手……全員に拍手を送りたいです。
オリンピックの舞台で世界を相手に闘えるんですから立派なものです。
今回、試合後のインタビューを見ていて一番印象に残った言葉は、
「オリンピックを楽しみました。」と「応援(支援)して下さった皆さんに感謝したい。」です。
卓球の女子団体戦で見事、銀メダルを獲得した福原 愛選手が、
仲間の2人に対して深々と頭を下げ「ありがとう」と言っていたのが印象的に残ります。
20年かけてメダルを獲ったって……泣きながらボールを打ち返す3歳の少女を思い出しますね。
もう愛ちゃんなんて呼べません。素敵な女性になりました、愛さんです。

所で!僕ね、やっぱり採点系の競技が好きなのね(笑)
早さや高さを競う競技も面白いし、球技も結構イケル……でも、やっぱり採点系が好き。
何でしょうね、芸術的な要素が多いからかな?
前に「ブノワ。さん、レオタード好き?」と言われて苦笑しちゃいましたが、
それぞれの種目に男子もあることをお忘れなく!(笑)

採点系と言えば、今回は先ず男子体操でしたねぇ……。
内村航平くん……凄いなぁ。決して荒ぶらず、常に冷静沈着。
大技を決めても必要以上に大騒ぎしない姿に好感を持ちました。
ホラ、僕って雄叫び&絶叫系、騒音計デシベル・スポーツマンって嫌いじゃない?(笑)
喜びを大きく表さないけれど、内に秘めた闘志、喜びは人一倍だったんじゃないかな?
金メダルで当たり前……物凄いプレッシャーですよね。
7月に北海道に行った時、丁度、JALの機内紙で内村航平くんの特集をしていたんですよ。
もうね、食い入るように何度も何度も読んじゃった。彼、凄いですよねぇ。
1人、異次元だものね……前に追う人がいないってどんな感じなんでしょうね。
その機内紙の見出しに「自分にしかできないこと」とありました。
その辺も好きな理由なのね、やっぱり人と一緒はイヤな僕に通じる(笑)
ソウル・オリンピックの時、頂点にあったソ連のウラジミール・アルチョーモフ選手……。
好きだったのね。これほど美しい体操をする選手っていないと思ったものです。
他の選手みたいにアクロバティックな大技を決める訳でもないし、
派手さはないけれど、所謂、玄人受け?体操の理想型とでも言うべき美しさでした。
いい点が出てもそれほど喜びを顔に出さない選手だったように記憶しています。
何と言っても最大の美点は着地がピタリと吸い付くように止まること。
身体の隅々まで神経が行き届き、足の爪先まで真っ直ぐなこと。
そこが内村くんと同じですね。さらに内村くんは難易度の高い技の後でもピタリと着地が決まる。
皆さん、個人総合の時の跳馬をご覧になりましたか?
あの技、「伸身ユルチェンコ飛び2回半ひねり」って言うんですって。
目にも留まらぬ速度で身体を回転させ、微動だにしない着地……もう、ブノワ。さん絶句!(笑)
早く「内村」の名前が付く技を作って欲しい。まだまだこれからが楽しみな選手です。

それから新体操を忘れちゃいけません!
なかなかテレビで中継は見られなかったけど、エフゲニア・カナエワっていいわ。
成熟した大人の魅力ね……なんて言うんだろう、エリザベス・テーラーじゃないけれど、
クリームの水面に薔薇の花を浮かべた感じ。しかも技術が凄い!
僕、昔、マリア・ペトロヴァが好きだったのね。
それ程難易度の高い技を駆使する訳でもないんですが、所謂、大人の新体操?
体操もそうだけど、少女がピョンピョン跳ね、クルクル回っても面白くないものねぇ。
それだったら中国の雑技団を見ればいいじゃない?
大人の魅力……チョッと前の体操の女子だったらスベトラナ・ボギンスカヤとかね。
マリア・ペトロヴァ……薔薇に名前を欲しいくらいです(大真面目)
団体も面白かったなぁ……。新体操の団体って殆ど見る機会ないんだけど、
ボールとかリボンとかフープとか……道具?あの使い方ビックリ。
神業ですよね……って、僕もリボンだったら出来るかも……。
ホラ、いつも猫と一緒に遊んでいるじゃない?(爆)
新体操の団体、チョッと今回でファンになっちゃった(笑)
日本も善戦していましたね。しかし、フェアリー・ジャパンってネーミングは一体……。

そう言えば、◯◯ジャパンって言うネーミング、ブノワ。さん好きじゃないんですよねぇ。
長嶋ジャパンとか王ジャパンとかさ、なでしこジャパンもダメね(笑)
何でもかんでも肩書きやニックネームを付けて煽り立てる報道をするマスコミって最悪。
何だいそりゃぁ……そんなのあたしゃぁ許さないよ! by 光代浅香です(笑)
なでしこって言えば、表彰式の時の態度の悪さが随分と叩かれているけれど、
まぁ、あれはさもありなんっていう感じですね。サッカーは上手いのかもしれないけれど、
所詮、そこまで人間として成熟していないんだから。時と場所をわきまえる……。
出来なかったんでしょうね。授与して下さった方への敬意の念が全く感じられない。
くれたのはそこいらのオッサンじゃないんだからさ(苦笑)
僕ね、思うんですけど、なでしこジャパンは、今回、金メダルでも獲って、
初めて国民栄誉賞だったんじゃないかな?その方がしっくり来ると思いませんか?
この前の国民栄誉賞は時期尚早だと思うんだけど。
だったらレスリング女子でオリンピック3連覇した選手はどうなるの?
これを偉業と呼ばずしてなんと言う?国民栄誉賞の資格充分じゃないですか。

柔道界は何だかとても変な事になっていますね。
いつから金メダル至上主義になったんでしょう?そんなの前から?(笑)
メダルは金色だけじゃないし、極端なことを言ってしまえば、
結果としてメダルに届かなくたっていいじゃないですか。
選手は日々、切磋琢磨、鍛錬に鍛錬を重ね、
節制をしてオリンピック出場のチケットを手にしたんです。
大変な思いをし、オリンピックという大舞台で戦った選手に、
なぜ労いの言葉を掛けられないのでしょうか?身体デカいクセに、器、小さいよ。
記者会見で「残念……。」の言葉を発するのは信じられません。
監督はじめ指導部が選手にどう接して来たか、負けた選手たちの顔を見れば一目瞭然、
「どうしよう……。」「日本に帰れない……。」茫然自失、青ざめていましたよね。
頑張った選手たちが、結果はどうであれ、引け目に思ったり、
自分を必要以上に責めるような指導をしているから実力を発揮できないんじゃない?
負けようが勝とうが、先ずは戦い終わった選手に駆け寄り、「お疲れ!」「良くやった!」と、
肩を抱いてやるのが良き指導者、勝れたコーチの姿じゃないの?
負けたらそれを次にどう繋げるか、選手、選手、個人個人を見て、
帰国後にジックリ、次の試合を見据えて指導すればいいじゃない。
今は「巨人の星」や「アタックNo.1」のスポ根の時代じゃないんだからさ。
とっくに引退あそばして、今ではスッカリお偉い政治家の先生におなりあそばした元選手。
批判めいたことや、「もし、自分だったら……。」などと、夢見心地の発言の前に、
どうして頑張った選手に労いの言葉がかけられないんでしょうねぇ?
そんな上から目線の発言する前に政治の世界で何か一つでもいいから実績あげてみなよ(苦笑)
あっち行ったりこっち行ったり、悪代官の腰巾着じゃあるまいしさ。
しかしスポーツ選手や芸能人が政治に関わるとロクな事ないです。
まともな人は本当に少ないです。皆、おバカが露呈しちゃうのね(苦笑)
日本のお家芸だそうです……柔道。何だか悲壮感漂っちゃっていますね。
他の競技で充分に力が発揮出来なくて思うような成績が収められなかった選手の、
それでも、存分にオリンピックを楽しんだ嬉しそうな表情や、
お世話になった人々への感謝の気持ちを口にする清々しい顔を見るにつけ、
旧態依然とした柔道界の指導部への怒り、可哀想な選手たちのことが気になります。

女子バレーも良かったですねぇ……興奮したわぁぁぁぁぁぁ!(笑)
スポーツって強い国を封じ込めるためにちょくちょくルールが変わるじゃないですか。
水泳然り、スキーのジャンプ然り、フィギュアスケートもそうですよね。
全てが日本を標的にしているとは思わないけれど、
ルールが変わって一番面白くなったのは、僕の独断と偏見で言ってしまえばバレーボールです。
よりスピーディーになり試合時間が短縮され非常に面白くなりました。
東洋の魔女……朧げながら知っている僕にとっては今回の銅メダルは千金に値します。

さてさて、巻き紙も残り少なくなって来ました(笑)
残念ながら、あまり中継を見られなかったんですが、最後に陸上のことをチョッと……。
凄い選手が出て来ましたね。100メートルと200メートル、4×100リレーで、
オリンピック連覇。いやいや、余裕の走りでした。
同じ国にいい選手がいるし、世代は確実に交代しつつあるけれど、
オリンピックの時は彼のピーク、独壇場でした。
ただね、チョッと気になったのは、彼の「伝説になる!」という台詞。
僕、あまり好きじゃないのね、こういう言葉って。あのパフォーマンスも嫌い。
勿論、素晴らしい選手だと思うし、歴史に必ず名前が残るでしょう。
でもね、「伝説」って自分で決めるものではなく、時と人々が決めるものだと思うの。
所謂、ビッグ・マウス……水泳の北島選手もイチローもそうだけど、
彼等は長年にわたってそれに負けない実績を残しています。本当に素晴らしいスポーツマン。
そして、彼等が引退した時に世の中がどう評価するか……そこが問題なんです。
「オレは伝説になる!」……凄い自信……でも、僕は好きではありません。

銀座の凱旋パレードに50万人もの人が集まったそうですね。
その応援があれば東京で2度目のオリンピックを開催するのも夢じゃない?
熱しやすく醒めやすい日本人です……機は熟しましたが果たしてどうなりますやら。



今日の写真は数年前のロンドンで撮った1枚です。
マラソンのコースにもなったハイドパークの早朝……何だか懐かしいなぁ。
さぁさぁ、この夏、食べ納めの西瓜も戴きました。
さっき、この秋、初の松茸もご飯に炊き込んだり焙ってみたり……。
いよいよ食欲の秋、芸術の秋、薔薇の秋です!


草々

2012年8月29日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2012-08-29 00:00 | 英雄伝説。 | Comments(10)

美しき肖像……ギャスパー・ウリエル。

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拝啓

暖かな連休になりました。Nさん、連休はどのようにお過ごしですか。
きっと、こんな時の家族サービスで大変な事と思います。
連休だからと言ってゆっくり休めないところが辛いですね。

さて先日、戴いたチケットで観て来ました「ハンニバル・ライジング」。
ついつい忙しさにかまけて原作を読めなかったんですが、
何れにせよ観に行く積もりだったんですよ。チョッと気になる役者が出ていますからね。

彼の名前はギャスパー・ウリエル……久々の正統派であります。
フランスのみならず、最近の映画界では最も有望な俳優じゃないでしょうか。
彼を観たのは「かげろう」「ロング・エンゲージメント」「パリ・ジュテーム」に続いて
「ハンニバル・ライジング」が4本目になります。
「パリ・ジュテーム」を観て分かるように、彼はバリバリの現代っ子、
それが戦争時代の荒波に翻弄される青年や稀代の殺人鬼にいとも簡単に変身できるんですから、
その変幻自在な演技力たるや見事なものがあります。

まず、彼は姿がいい。ハンサムと言うのなら数えきれないほどいますが、
どこか憂いを秘めた横顔、身長も高い。名撮影監督、ネストール・アルメンドロス曰く、
カメラに愛される顔と言うのがあるそうですね……頬骨が高い事が絶対条件だとか。
頬骨が高いと、どの位置から撮影しても光が集まり陰影が生まれるのでしょう。
丸顔でもそう、日本でも京マチ子、高峰秀子、山口百恵、山口智子ら……皆、頬骨が高い。
ギャスパー・ウリエルは頬骨の高い事に加え、素晴らしい横顔を持っています。
あと、忘れてならないのは顎、偉大な俳優は男女の差なく顎がしっかりしています。

トマス・ハリスの大ヒット原作の傑作映画化「羊たちの沈黙」から続くシリーズ、
「ハンニバル」のラストで大いに拍子抜け、漫画となり果てたものの、
真面目に映画化して好感が持てる「レッド・ドラゴン」のリメイク、
そして、レクターを演じるアンソニー・ホプキンスが出ない「ハンニバル・ライジング」。
ハンニバル・レクターが如何にして稀代の殺人鬼になって行ったかを克明に、
幼少から現在に至るまで、世界で最も有名な殺人鬼の片鱗を見せるまでを無理なく描いています。

そうそう、この所ハリウッドづいているコン・リー。
既にアジアでは大女優のコン・リーですが、この人はハリウッドの作品に出ると
何故か物凄く違和感がありますね。水と油が混ざらないのと一緒でしょうか?
どの作品に出ても、眉の描き方、メイクの仕方を全く変えずに、
「私はコン・リー!」と主張しているように見えて仕方ないです。
それにしても、レディ・ムラサキって言う名前って一体!(笑)

映画は意外にパリが舞台で驚いてしまいましたが(笑)
写真はパリ近郊の街、シャンティイで撮った一枚、僕の取って置きの1枚です。
シャンティイは競馬で有名な街で、毎年6月には「ジョッキー・クラブ賞」が催されます。
この写真の森はコンデ城へと続く遊歩道、競馬場と平行して鬱蒼と繁るシャンティイの森。
幼いハンニバルが心に傷を負った冬のリトアニアの森にどこか似ています。

ギャスパー・ウリエル、これからの活躍が楽しみですね。


敬具

2007年5月3日


ブノワ。


[Gaspard Ulliel (1984~ )]
[Les Egares/かげろう (2003)]
[Un Long Dimanche de Fiancailles/ロング・エンゲージメント(2004)]
[Paris je t'aime/パリ、ジュテーム (2006)]
[Hannibal Rising/ハンニバル・ライジング (2007)]
[The Silence of Lambs/羊たちの沈黙 (1991)]
[Hannibal/ハンニバル (2001)]
[Red Dragon/レッド・ドラゴン (2002)]
[Anthony Hopkins (1937~ )]
[Thomas Harris (1940~ )]
[Nestor Almendros (1930~1992)]
[京マチ子/Kyo Machiko (1924~ )]
[高峰秀子/Takamine Hideko (1924~ )]
[山口百恵/Yamaguchi Momoe (1959~ )]
[山口智子/Yamaguchi Tomoko (1964~ )]
[Gong Li/コン・リー/鞏俐 (1965~ )]

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by raindropsonroses | 2007-05-03 00:00 | 英雄伝説。 | Comments(39)