匂いのいい花束。ANNEXE。

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彗星あらわる……エミリー・ブラント。

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拝啓

最近は清々しい天気が続きますね。
毎月恒例の二人で映画を観る会、今月も楽しかったですね。
映画もだけど、観終わったあとの一杯が旨い(笑)また来月も行きましょうね。

さて、Dさんは映画を監督で観るタイプ、僕は俳優で観るタイプ。
それぞれで面白いですね。僕はね、映画は楽しければいいんです。
暗闇に2時間、一生かかっても絶対に経験出来ないことを擬似体験させてくれて、
夢の世界へ連れて行ってくれればいいんです。

そうなると、矢張り、憧れの男優や美しい女優を中心に映画を選ぶ事になります。
好きな男優は次ぎに回すとして、今までに夢中になった女優の事を書くと、
生まれて初めて意識した女優、唯一、世界を股にかけて活躍した真の国際女優ソフィア・ローレン、
情熱と知性を兼ね備えたイングリッド・バーグマン、
「クリームの上に薔薇の花を浮かべた」と、称された文字通り絶世の美女エリザベス・テイラー、
美人薄命、繊細なガラス細工の煌めきヴィヴィアン・リー、
70年代の徒花フェイ・ダナウェイ、次の20年間が楽しみなケイト・ブランシェット、
ティーンの多感期に出会った映画界きっての個性派、退廃の美シャーロット・ランプリング、
そして、既に伝説、映画史上、最も偉大な女優の一人紛れもない大女優のメリル・ストリープ。

考えてみると、僕はその時その時のお気に入りの女優を観るために
劇場の暗闇に足を運んだと言っても過言ではありません。
次の20年はメリル・ストリープとケイト・ブランシェットの時代でしょう。
そこにケイト・ウィンスレットが絡んで来るような予感がします。
そして、最近、僕が目を付けたのが、「プラダを着た悪魔」で、
鬼編集長ミランダ・プリーストリーを演ったメリル・ストリープを
見事に助演でサポートしたエミリー・ブラントです。

原作を読んだファンの予想を大きく裏切り、ヒステリックな役作りをせず、声を荒げることなく、
目力と台詞回しで見事に泣く子も黙るファション界の女帝を演じたメリル・ストリープ。
その影で常に神経過敏に上司のご機嫌と顔色を伺い、新入りのアンドレアをイビリ倒し、
日々、ピリッピリに張り詰めた神経、パリ・コレに行けることを夢見て
厳しい絶食を自分に課しているミランダの第一アシスタントのエミリーを演じた
エミリー・ブラントの神経質な演技がメリル・ストリープの演技を見事に引き立たせていました。
主役が幾ら頑張っても独り相撲、周りの共演者やスタッフの協力があって初めて輝きます。
華麗なヴァイオリンの音色もヴィオラやチェロのサポートがあってさらに美しくなるんです。
水戸黄門だって悪代官やあこぎな回船問屋がいるからこそ善人でいられるんですもん(笑)

メリル・ストリープをして「共演した若手の女優で最も才能豊か」と言わしめた卓越した演技力。
「プラダを着た悪魔」の中では奇抜な衣裳に、毎日〜取っ替えひっ替えの派手派手メイク。
実は彼女の素顔はクラシカルな美人なんです。普段の洋服のセンスも抜群、
現代もののコメディーから文芸調のドラマまで守備範囲は抜群に広そうです。
事実、「プラダを着た悪魔」の後は出演作が目白押し、最近では主役もこなしているよう。
彼女の登場がもう少し早ければ、「プライドと偏見」のエリザベスなんか良かったでしょうね。

今日の薔薇はイングリッシュ・ローズの「Emily」……少し前の品種になります。
こんなに美しい薔薇なのに……なんと、僕がバルコニーにお迎えしたのは去年の暮れ。
どう言う訳かリスト・アップから漏れていました。
日本人が好きな淡いピンクのカップ咲き、包み込まれるような中心部の花弁は細かく刻まれ、
その匂いは万人が薔薇に求める完璧な匂い……。


敬具

2007年9月24日


ブノワ。


[Emily Blunt (1983~ )]
[The Devil Wears Prada/プラダを着た悪魔 (2006)]
[Meryl Streep Online/Meryl Streep (1949~ )]
[Sophia Loren Official Website/Sophia Loren (1934~ )]
[The Official Ingrid Bergman Web Site/Ingrid Bergman (1915~1982)]
[Elizabeth Taylor (1932~ )]
[Cate Blanchett (1969~ )]
[Kate Winslet (1975~ )]
[Vivien Leigh.Com/Vivien Leigh (1913~1967)]
[Faye Dunaway (1941~ ]
[Charlotte Rampling (1946~ )]
[Pride & Prejudice/プライドと偏見 (2005)]
[徳川光圀 (1628~1701)]

[Emily (ER) Austin, 1992]
[David Austin Roses/David Austin (1926~ )]

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by raindropsonroses | 2007-09-24 00:00 | 女優の時代。 | Comments(6)

自画自賛……したっていいんじゃない?(笑)

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前略

Rさん、いきなり涼しくなったりして調子が狂っちゃいますが、
その後、元気にしていますか。来月になったら御飯でもしましょうね。

さて、先日は美味しい珈琲の店を教えて下さってありがとうございます!
生けてある花もセンスがいいし、インテリアも素敵だし、なかなかいい感じでしたね。
今度は一人で行ってみようかな。そんな雰囲気の店でした。

所で、笑ったのは、Rさんの会社の社長(女性)と僕の類似点。
声を出して笑ったのは久しぶりかな(笑)でもね、確かに言われてみればそうかもしれません。
僕も「自画自賛人間」ですから(笑)だってね、誰も誉めてくれませんからね……。
自分で自分を誉めるしかないでしょう(笑)

大体、今の世の中の人間って、「自分大好き、アイ・ラブ・ミー」な人が大半で、
多かれ少なかれ、Rさんの社長や僕みたいな性格なんじゃないですか。
Rさんの社長が自分のした事を暫しウットリ眺め、「ハッ!」っと声にならない叫び声をあげ、
「わ、わ、私って天才かもしれない」と、一人ごちる様子、ありありと思い浮かべることが出来ます(笑)
その表情たるや幻を見るように陶然とし、社長の背後は後光が射したかのようにまばゆい感じ……。
きっと僕もそうなのでしょう。何か事が上手く運ぶとウットリ夢見心地、
「これって!もしかして……僕は天才?」ってやっていますもんね(笑)
傍から見るとどんな間抜け顔しているやら……でも、それだって
自分で自分を盛り上げていい結果が出れば御の字、一種の自己催眠ですね。
「自分は凄いんだ、もしかして天才?」言い聞かせることによって
実力以上の結果が生まれるかもしれない。よく言うじゃないですか、
人を育てるには誉めろって……。

今日の一枚は、そんな自称天才の僕が(笑)我ながらウットリした写真です。
新世紀を迎えるパリに滞在した時のこと、初めてアパートを借りてみたんです。
4区のポンピドー・センターにほど近い閑静なアパート……門から入り、
何度も建て増しされた建物を縫うように、中庭を突っ切った先、一階に部屋はありました。
L字型に曲がった間取り、抱え込むように中庭があるその部屋に2週間滞在しました。
このテラコッタは中庭の壁に打ち付けられた錆びた金具に乗っかっているもの。
中庭と言っても土がある訳ではなく、石畳が凍てつく新年をさらに厳しいものに……。
既に植えられた草花は枯れ果て、壁に掛けるように取り付けられた
錆びた金具が何やら植物のように見えたのです……。
フィルムで、しかもコンパクトカメラで撮りましたから、
現像が上がってくるまで物凄くドキドキしていたクセに、
上がりを見て欣喜雀躍、計算した感じと全然違う風に撮れたのに、
いかにも狙ったままに撮れたかのように自己催眠(笑)いつもこんな感じです。
当然、写りが悪いとカメラのせいや天候のせいになります(笑)
なかなか大変なのですよ、自分を盛り上げ鼓舞するのってね。
Rさん、今度、お宅の社長さんにお目に掛かりたいです。そして、自画自賛ごっこ(笑)


敬具

2007年9月15日


ブノワ。


[Centre Pompidou/ポンピドー・センター オフィシャルサイト]

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by raindropsonroses | 2007-09-15 00:00 | Raindrops on roses。 | Comments(16)

花びら舞う……。

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拝啓

9月に入り、不安定ながら比較的過ごしやすい毎日が続きます。
Jさん、なかなかお目に掛かれませんが元気にしていますか。

今日は面白い写真が撮れたので同封しますね。
これは薔薇に水遣りしている時に撮りました。
ハートが風を受け空を舞う姿です。ほんの一瞬を捉えた珍しい一枚。
絶妙のシャッター・チャンスを逃さずに撮れたのは天恵としか言いようがありません。
薔薇は「Chant Rose Misato」以前、写真をお見せしましたよね。
繰り返しよく咲く匂いのいいコロンとした愛らしい薔薇です。

…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

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……………と、言うのは嘘で(笑)

まだ9月だと言うのに既に薄暗い明け方、
ボンヤリ寝呆け眼で薔薇に水を遣っている時に目に入って来たピンクのハート。
微風にヒラヒラ舞うかのようだけれど、よく見ると空中に静止しています。
見えない超近眼(0.01)を凝らして良ぉ〜く見ると、何のことはない、
薔薇の花弁が蜘蛛の糸に引っ掛かっていただけでした。
種明かしをしてしまうと不思議でも何でもありませんね(笑)
実は僕、大のハート好きなんです。別に可愛い形だからと言う訳ではありません。
ある種、完璧な形だと思うんです。ただ、ハートと言っても様々な形がありますね。
シャープなものよりチョッと丸め、ふくよかな感じがより素敵、
そうそう、僕、ブログをやっているんですけど、
アイコンに使っているバカラのハートのペーパーウエート、あれなんか完璧なハートでしょう。

薔薇が好きな理由もその辺にあるのかもしれませんね。
花弁がハート形ですもんね(笑)


敬具

2007年9月14日


ブノワ。


[Chant Rose Misato/Soeur Emmanuelle (S) Derbard, 2004]
[Baccarat]

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by raindropsonroses | 2007-09-14 00:00 | 薔薇の名前。 | Comments(32)

先ず美しい日本語を……。

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拝啓

もうスグ白露だというのにまだまだ暑い日が続きますね。
Gさん、先日はお招きありがとうございました。
久しぶりに楽しい一時を過ごす事が出来ました。
それにしてもGさんの奥さま、本当に料理上手なんですね、
ビックリしちゃいました。目移りするお皿にガッついていたらもうお腹一杯!(笑)

さて、Gさんと話していると、いつも美しい日本語を話されるので大変に勉強になります。
僕に敬語を使うのは玉に瑕だけれど(笑)会話をしながら自分の日本語の間違いを
いくつも見付けて恥ずかしい思いをしています。Gさんもご存じの通り、
僕は小学校の通信簿の国語の作文の欄に「×」が付いていた人間ですからね(笑)
漢字の読み書きは出来る方ですが、句読点の打ち方なんて滅茶苦茶、怪しいものです。
でも常日頃、なるべく正しい日本語を話すように心掛けているんですよ。
僕が大嫌いで絶対に使わない3つが、「省略言葉(短縮言葉)」と、
さすがに最近は少なくなって来たけれど「語尾上げ言葉」、
「ら抜き言葉」です。この3つはみっともないですもんね。
僕の意見では、短縮言葉なんか女性週刊誌の悪影響大ですね。
最近、特に気になるのが「全然」の使い方……これはもう笑うしかないですね。
テレビを入れると殆どの芸能人が使い方を間違っています。
「全然、美味しい」「全然、綺麗」「全然、出来る」一体、何なんでしょう?(笑)

言葉とは時代とともに移り変わるもの。
今、僕らが話している言葉だってそうやって出来て来ました。
この使い方以外は間違っているって言うことはありませんが、
何もわざわざ汚い言葉遣いやデタラメな言いようをする必要もない訳で、
また、美しい日本語を話せて、尚且つ、時と場合によって、
話す相手によって言葉遣いを変えたり、楽しみで方言を使ってみたりもいいでしょう。
例えば、僕は関西の友人と一緒だと大阪弁を使ってみたりします(上手じゃないけど)
でも、それには先ず、基本が出来ていなければいけません。
いい年してある程度の漢字も読めないと恥ずかしいし……。
話す言葉でその人の生まれ育ち、品格か分かってしまいますもんね。

先日、真夏の盛りに偉大な作詞家が亡くなりました。
3分の歌の中に込められた人生のドラマ……。
人間の情念や悲しみを決められた文字数の中で自在に表現する才能。
あの曲も!?この曲も!?歌謡曲の枠に捉われず、ポップスからロックまで、
歌のジャンルを問わない変幻自在な世界。メロディーや曲調はどうあれ、
彼が描き出す世界には深い人間のドラマがあった……決して真似は出来ないけれど、
常に彼の素晴らしい仕事の数々を念頭に、そして手本にして文章を書き、
普段の言葉遣いをして行きたいです。
因みに、僕が一番好きな歌詞は八代亜紀の「雨の慕情」……あれは傑作です。

この、思い切り日本的な写真は、2年前の秋、フランスのトロワで撮りました。


敬具

2007年9月3日


ブノワ。


[八代亜紀/Aki Yashiro (1950~ )]
[雨の慕情 (1980)]

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by raindropsonroses | 2007-09-03 00:00 | 向き向きの花束。 | Comments(24)

たった3つの方法。

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前略

Aさん、朝夕は随分と過ごしやすくなりましたね。
空にポッカリ、入道雲を見ると「秋だなぁ」と思います。

さて、先日はついつい長居をしたために閉店時間になってしまいましたが、
電車が来ちゃってお話できなかったアレ、
薔薇の増やし方についてチョッと書いてみたいと思います。

薔薇を増やす方法はたった3つ。
先ず、挿し木で増やす方法。これは剪定した枝をそのまま土に挿し木して増やす方法。
僕はやった事がありませんので詳しく分かりませんが、
季節で言うと、6月頃が一番適しているのではないでしょうか。
それから2つ目は「芽接ぎ」で増やす方法。
ご存知の通り、多くの植物は葉の付け根に次に伸びるべき芽が付いています。
枝を途中で切ると、そのスグ下の葉の脇から芽が出ますね。
その芽の部分を薄く削ぎ取って野薔薇の台木に接ぐ方法です。
これは夏の終わり、8月下旬から9月前くらいが季節的にはいいようです。
3つ目が枝の一部分を野薔薇の台木に接ぐ「切り接ぎ」です。
これは新年の一月中旬頃が一番適しています。芽接ぎには細くて適さない薔薇、
芽の部分が小さくて作業し辛い株の枝を短く切ったものを直接、台木に接ぎます。
芽接ぎと切り接ぎ、どちらも一長一短、育てる人の好みもあります。

薔薇を増やすにはこの3種類しかありません。
ご存じの通り、薔薇は秋にはごくごく普通に実が生りますが、
自然に結実した実は他の薔薇と交雑していて違う花が咲いてしまいます。
そう、薔薇は簡単に他の種類と受粉してしまうのですよ。
蜜蜂や風、花粉が勝手に受粉してしまい、同じ花は絶対に咲きません。
だから、秋に熟した実から種を採っても違う花が咲いてしまうのです。
極端な話し、実から採れた全ての種から違う花が咲きます。
薔薇を増やそうと思ったら、その薔薇の一部を台木に接ぐか、
そのまま利用して挿し木にするしかない……。
つまり、種として確立した細胞をそのまま次の世代にバトンタッチするしかないのです。
我々はこうして何百年もの間、薔薇を増やし続けて来たのです。

今日の薔薇は僕のオリジナルの薔薇です。
珍しく、花弁の周りに細いラインが出ます。これをピコティーと言うんですってね。
花色も純白ではなく淡いピンク・グレー……そこに濃いピンクのラインが出ます。
僕はこの薔薇を増やすために「切り接ぎ」をして貰いました。
こう言う薔薇はなかなか計算で出来るものではないので大層お気に入りなんですよ。


草々

2007年9月1日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2007-09-01 00:00 | 薔薇の名前。 | Comments(18)