「ほっ」と。キャンペーン

匂いのいい花束。ANNEXE。

<   2010年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧

先生絶句!(笑)

e0044929_15452046.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

先週の金曜日……仕事で前のマンションの近くを通りました。
引っ越し……なんだか既に物凄く前のことのよう。
16年間もそこに住んでいたのがまるで嘘のようです。

そうだ、ハタと思い当たり、菓子折りを持って猫の病院に行って来ました。
この猫の病院には本当にお世話になりました。
天国の染香からきんまで、全員が物凄く良くして貰っちゃって……。
この病院は小芳を貰った、野良猫を保護して歩いている方から教えて貰いました。
前の病院……突然、何の連絡もなく業種替えしてしまったんですよ。
業種替えって言うのは憚られるかな……。
僕が通っていた頃は「猫専門の病院」だったんです。

 「猫も犬もハムスターも違う動物なのに何故、一緒に診る事が出来ますか?」

当時はもっともだって思ったんですよね。
猫専門の病院……なんだかハイソな感じがとても凄く気に入り(笑)
もし猫を飼うような事があったら何としてもこの病院にしよう!
そう固く心に決め、染香がやって来た時にスグに避妊で駆けつけたと言う訳です。

まぁ、腕はいいのでしょうけど、院長先生の顔は一回も見た事がありませんでした。
そして、常に待合室はガラガラ……。
凄くお高い(染香の避妊は6万円)事もあったんでしょうけど、
木で鼻を括ったような対応、温かみがない感じ?いいんですよ、病院ですからね。
所がある日、偶然、車で病院の前を通りかかると……。
「猫の病院」が普通の「動物病院」になっていたんです(笑)
猫の病院を止めるとも、他の小動物全般も診るとも何とも言って来ませんでした。
目を疑うとはこのこと。患者、そして飼い主をバカにしていますよね?

そんなこんなしている内に今の病院を紹介して貰ったと言う訳です。
初めは小芳の避妊だったでしょうか……貰って来てスグに発情が始まっちゃったんです。
そこは女医さんをはじめ、スタッフの皆さんがとても温かい。
安心をして猫を任せられる感じが何とも良かったのです。
引っ越しに際して、住み慣れた場所にさようならをするのも心残りでしたが、
猫の病院を変えなければいけないって言うのも寂しかったです。

引っ越し以来ですからかれこれ2ヶ月ぶり、
久し振りに会う先生をはじめ、スタッフの皆さんとても元気な様子。
ホッと安心すると共に、我家の愚連隊猫、脱獄猫たちの近況報告です(笑)
先ずは女囚猫たちの脱獄のドタバタをお話しすると、
皆さん大爆笑でてんやわんやの様子を聞いてくれます。

そして、今日の記事のタイトルの「先生絶句!」……。
何故、先生が絶句したかと言うと……ウフフフフフフ。
e0044929_15455877.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

我家の猫たち、そこはかとなく仲の悪い芸者衆(笑)そう、ウチの子達は全員、
故 杉村春子さんが、舞台や映画でお演りになった芸者の役名から命名されています。
先ず、一番初めの染香(流れる)が次ぎに来た朝子(鹿鳴館)を毛嫌いしました。

 「この家には私だけなのっ!」

自分を猫だと思わず、僕の家の箱入り娘だとばかり思っていた染香、
我が世の春を謳歌していた染香の元にやって来た朝子。
朝子はその時、妊娠していて前足に2回手術をしなければならない大怪我をしていて、
麻酔でフラフラ、大変な時期でそれどころではありませんでした。
染香の独り相撲の感もなきにしもあらず。その後、朝子は常にマイペース。
他の猫を虐めることもないけれど仲良くすることも全くない子になりました。
ようやく染香が落ち着き、朝子と上手くやって行かれるようになった頃、
小さな小さなお園(ふるあめりかに袖はぬらさじ)がやって来ました。
まだハツカネズミだったお園は(笑)持ち前の人懐っこさで染香と朝子に取り入ります。
「シャァ〜っ!シャァ〜っ!」言われようが猫パンチされようが、
染香と朝子を追いかけ回しゴロゴロスリスリ……。
2匹が惰眠を貪る間にコッソリ添い寝。2週間も経たない内に仲間入り(笑)
次にやって来たのは小芳(女系図)。この時が一番大変だったかな?
小芳は極度の引っ込み思案&オドオドビクビクちゃん。
普段は面倒見のいい染香は乳腺腺ガンで余命幾ばくもないためそれどころじゃなく、
我関せずを決め込んでいましたが、ここで執拗に小芳を追いかけ回したのはお園。

 「ここは園ちゃんの家よ!飼い主さんは園ちゃんだけのもの!」とばかり、

追いかけ回して丸2年、やっと慣れたかと思った頃にきん(晩菊)が来て、
今度はお園の標的はきんに……小芳も一緒になってきんを追いかけ回します。
他所さまのお宅では猫たちがくっ付いて丸くなり、
丸ぁ〜るくなって猫団子状態で暖を取っていると言うのに……。

僕はと言えば、約13年間の間、猫たちの不仲に悩まされ(笑)
それぞれ平等に可愛がることに腐心して来たんですが…………。
引っ越しして数日が経ったある日、段ボールと格闘して疲れ果て、
少し早いけれどロフトのベッドで横になろうかと梯子を上がってて目にした光景は!

な、な、な、な、何と!4匹が僕の布団の上で丸くなって寝ている光景でした!
勿論、団子にはなっていませんよ。でも、可成り近い位置に4匹。
まるで今までの13年間が何もなかったかのように穏やかな光景……。
一瞬、目を疑っちゃいました。先生が絶句したのも頷けるでしょう?(笑)
先生も我家の猫たちの仲の悪さを重々承知して心配してくれていましたから。
以後は適当に追いかけっこをしたりじゃれ合ったり(笑)
猫は忘れっぽいって言いますが、今までの不仲は一体何だったのか?
そこまで綺麗に忘れられるもの?魔法の消しゴム使いました?(笑)

 「…………………………。」

そりゃぁ、嬉しいですけどね、いがみ合ってばかりいた猫たちが、
可愛い可愛い猫たちが仲良くなったんですから……。

 「でも、僕の13年間を返して!」(笑)

チョッとそんな風にも思っちゃいます。
猫の不仲……それは年功序列がなせる業、
先住猫の意地と飼い主への独占欲がそうさせるのですねぇ。
引っ越しを機に、一気に時間がリセット。全員、ヨ〜イドン!
取り敢えず新しい家の探検&慣れるのに精一杯で、
他の猫のことどころじゃなくなっちゃったんでしょう(笑)
今年の春は寒かったです。猫4匹と同じ布団で……暫し我が世の春を楽しみました。



今日の写真は、実は一番ビビリで臆病なお園。綺麗な子に育ちました。
そして、お園がまだハツカネズミだった頃(笑)
染ちゃん、吠えていますねぇ(笑)染香もビビリだったなぁ……。
染香に「シャァ〜っ!シャァ〜っ!」威嚇されながらも、
隙あらば仲良くして貰おうと機を窺う仔猫の時のお園。
この後ろ姿……健気で可愛いです。

それにしても、人も動物も、人懐っこい子は得ですね!(笑)


草々

2010年5月30日


ブノワ。


★Copyright © 2005~2010 raindropsonroses, All Rights Reserved.
[PR]
by raindropsonroses | 2010-05-30 00:00 | 猫が行方不明。 | Comments(14)

皆、優しい!

e0044929_1736195.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

寒かった今年の4月……不順な天候のせいか、
吹きこぼれるような、妍を競うような満開のシーズンにはなりませんでしたが、
アッと言う間に薔薇のシーズンが終盤になろうとしています。
僕はと言えば、今年は春先から引っ越しの準備でバタバタし、
ご存知の通り、「国際バラとガーデニングショウ」のお手伝いや
僕の薔薇のお披露目と発売などが重なり、
それはそれは寝る間もないくらいの忙しさでした。

「国際バラとガーデニングショウ」が終わって一週間が経とうとしています。
僕に出来るかどうかチョッと心配だったんですが、
コマツガーデンのスタッフとしてどうにかこうにかお勤め出来たようです。
もっとも、僕の方から呼び込みや声掛けなどが出来る訳もなく(奥床しいから!)
自分の薔薇を強引に売り込む事も出来ず(引っ込み思案だから!)
ただただ突っ立っている感もなきにしもあらず(笑)
ケンタッキーのカーネルおじさん?招き猫ほど福も呼ばなかったんですけどね(笑)

だって、自分の薔薇を、

 「どうですか?いい薔薇ですよ!」

なぁ〜んて売り込めないじゃないですか。恥ずかしいですもんね。
作出家が実際に販売もする、人寄せパンダでいいんです。
2日目の朝に届いた開花株……実際の花を見てお客さんの反応も上々でした。
手帳に名前をメモして買いに来られた方、今年のメイン・テーマの庭を素通りし、
コマツガーデンのブースに真っ先に足を運んでくれた方……。
本当に僕の薔薇を育てたいと思った方達に買って欲しい……そう思っていました。
押し売りしてまで買って貰うのはチョッと……困った店員です(笑)
でも、いいの。元々、頭数には入っていないんだから。
少しでも助けになれば、お賑やかしスタッフです。

その代わり、他の品種に関しては精一杯、
僕が知りうるありったけの美点を並べ立て、
他の店で扱っている品種は、その店までわざわざ案内したり、
薔薇全体の普及に努めました!(大袈裟な!)
可愛いなと思ったのはコマツガーデンのブースで一緒に働いたスタッフ達。
みどり社長をはじめ、専門家のSさんとNさん、
助っ人のKさんやTさん、Sさんの美人トリオは兎も角、
他の男の子たちは薔薇にあまり詳しくありません。
お客さんに品種を尋ねられたり、栽培方法を聞かれると僕の所にやって来ます(笑)
ダメダメ、僕に聞いてもダメなんだから!君たちは知らないね?
僕ほど適当栽培で薔薇の知識に乏しい人間はいないんですよ!(笑)
でもね、精一杯お答えしましたよ。でね、彼等が可愛いなぁと思ったのは。
お客さんと一緒になって僕の話しを横で聞いているんです。
その真剣な顔……彼等も必死なんですね。
そうやって、次には自分がお客さんに答えられるようになる。
真面目に取り組む姿勢にチョッと胸打たれました。
ご存知の通り、僕は超ズボラ栽培です。専門的な事は他の方にお任せするとして、
僕は僕なりの考え、その薔薇に対する思いを精一杯お伝えしました。



実は、ショウが始まる数日前からチョッと風邪気味でした。
熱は無いものの、喉が痛い……喉、弱いんですよねぇ。
大声は出さないものの、おそらく、一日中、立ちっ放し&喋り通し……。
大事を取った数日間でしたが……やっぱり、初日から声はガラガラ、
殆ど出なくなってしまいました(涙)

でも、皆さん、優しいですよねぇ。

 「ハイ、これ!」……のど飴を下さった方、本当に嬉しかったです。

他にも、山のような差し入れとお祝いの品が!
弱いんですよ……物をくれる人って大ぁ〜い好き!(笑)
我家の脱獄女囚猫娘たちのためにわざわざドア・ストッパーを持って来てくれた方。

 「疲れているから甘いものが食べたいでしょう?」と、

和三盆で出来た和菓子を差し入れてくれた天敵A……やっぱり食い物か!(笑)
噂の極上サンドイッチを半ば脅迫したら2日にわたって差し入れてくれたPさん、
その他、チョコレート、ビスケット、ワイン、シャンパン!
薔薇の名前にまつわる素晴らしい洋書を差し入れして下さった品のいいマダム……。
お疲れのところ遠路遥々駆けつけて下さったご夫婦。
物を貰ったから言う訳ではありませんが、皆さん本当に優しい!(笑)

そして、僕の薔薇に関して言えば、僕の時間をかけた大々的なキャンペーンに、
ついつい魔が差して欲しくなってしまった方達……ゴメンなさいね(笑)
本当は他に欲しい品種があるでしょうに、お祝いだからと全種類、買って下さった方。
薔薇って「名前買い」とか「作出家買い」とか色々あるけれど、
今回は「御祝儀買い」?「お友達買い」?(笑)皆さん、本当に優しいです。
掛けてくれた声の温かさ、それはまだこの僕の耳に残っています。
わざわざ感謝の言葉を綴って、再度、会場に持って来てくれた、
ブノワ・マジメル・ファンの方!同士ですね!精々、応援しましょう!
会社を休んで初日に駆けつけてくれた親友Mくん、あだ名、返上しましょうか?(笑)
京都から飛んで来てくれた君!大好きだよ(笑)
ペレニアルのYくん、苗買えなくてゴメンね。
今は置くところがないのだ……来年は是非、勿論、君から買わせて貰います。

 「ねぇ、薔薇って日当りのいい窓際で管理出来るの?」

おそらくドームにいる全員がひっくり返るような事を僕に尋ねて来た悪友のUママ!
おいおい、大丈夫?薔薇は室内じゃ育たないんだよ(笑)
君に大事な苗を渡すのは憚られたけど、精々可愛がってやって下さい。

 「薔薇たちや、皆さんのところで精一杯咲くんだよ!
           そして、末永く可愛がって貰いなさいね!」

小さな苗をお渡しする時に呪文をかけました(笑)
どうでしょう、実際に咲いた花を見て、皆さんの感想は如何に?
どうか気に入られますように……里子に出されませんように!(笑)

こうして「国際バラとガーデニングショウ」は終了しましたが、

 「ブログをいつも見ています!」

声を掛けて下さった方々、本当にありがとうございます。
優しい皆さん、また来年のドームでお目に掛かりましょう!

…………………………………………………………………………………………………………………………

今日の写真は早朝の「Bella Donna」です。
5月になって全く薔薇の写真を取っていない事に気付き昨日の早朝に撮影しました。
7年前に交配して咲いた薔薇、爪楊枝のようなか弱い枝に咲いた一輪が、
こうして何百本と増えて皆さんのお宅で可愛がられ咲いているかと思うと、
何だかとても不思議な気持ちになります。
大自然の神秘、人と人の不思議な縁……静かな感動です。


草々

2010年5月23日


ブノワ。


★Copyright © 2005~2010 raindropsonroses, All Rights Reserved.
[PR]
by raindropsonroses | 2010-05-23 00:00 | いつも心に太陽を。 | Comments(26)

男の顔は……。

e0044929_10252598.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

 「男の顔は履歴書 女の顔は請求書だ。」

確かこう仰言ったのは藤本義一さんだったか……。
女性の顔が請求書かどうかは分からないけれど(笑)
男の、そして、人の顔って確かに履歴書ですね。
その人が今までどのように生きて来たかハッキリ分かる。
余計なお世話だけれど、幸せか不幸か……。
そんな事まで分かってしまう事があります。
顔に出るシワを忌み嫌う傾向がある昨今ですが、
シワだって美しいシワもあれば汚いシワもある。
どんなに深いシワでも美しいシワはあります。
日々、幸せの笑顔を絶やさず生活していれば美しくシワになろうと言うもの……。

さて、果たして僕自身の顔はどうかと言うと、
前にも書きましたが、自分の顔が大嫌いって言うことを除いて、
冷静に判断すると、常に非常にコワい顔をしているって感じでしょうか(笑)
仕事の時は物凄くコワい顔で声もかけられないって後輩が……。
まぁ、仕事の時にニヤニヤしているのも何だし、
これはこれでいいとして、随分と前になるけれど、
駒場バラ園に薔薇の苗を買いに行った時のこと。
当時の会社の同僚の女の子を一緒に連れて行ったんですが、

 「◯◯さん、仕事の時にはそんな真面目な顔していないですよね!」って(笑)

どうやら、仕事の時には見せない真剣な表情で苗を選んでいたようです。
僕は歩いている時も物凄くコワい顔をしています。
超ド近眼って言う事もあるのだけれど、結構、緊張して歩いているのかな?
ショー・ウィンドウに映る自分の顔を見てビックリする事があります(笑)
だって、あまりにもコワい顔をしているんだもの。

僕は実年齢よりも若く見られることが多いです。
それも35歳を過ぎた頃から見かけと年齢が逆転しました。
昔は物凄く老けて見えたんですよ……中学生の頃は大学生に、
二十歳の頃には軽く30歳過ぎに見られていました。
確かに、通勤電車の中で疲れ切った顔をしている、
同年代のサラリーマンよりは若く見えるかも……。
友人は「お気楽だからね。」と、言います。
社会に対して責任と言うものがない?そんな事もないと思うのだけれど……。
ハンサムじゃなくてもいい、感じが良くて穏やかな顔になりたい。
どこかホッとする雰囲気を身に付けたい……そう思います。


さてさて、明日から「第12回 国際バラとガーデニングショウ」が始まります。
友人は、有り難くも忠告してくれます(笑)
決してコワい顔はせず(………。)爽やかな笑顔で(無理……。)
名前を呼ばれたら破顔一笑(出来ない……。)言葉遣いは丁寧に(これは大丈夫……。)
粗相のないように日曜日までキチンとお勤めするように。
と、好き勝手なことを言います(笑)

皆さん、きっとコワい顔をして立っていると思いますが、
是非、声を掛けて下さいね。大丈夫、獲って喰いはしないから(笑)

写真は数年前に訪れたマドリッドの街角で撮った1枚。
可愛いステンシルの落書き……こう言う面白いの、どうするんでしょうね。
やっぱり消されちゃうのかな?


草々

2010年5月12日


ブノワ。


★Copyright © 2005~2010 raindropsonroses, All Rights Reserved.
[PR]
by raindropsonroses | 2010-05-12 00:00 | 向き向きの花束。 | Comments(24)

目が合った……(笑)

e0044929_12312335.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

最近、真面目に参っています。困っています。

そう、猫の日曜日に書いているので猫のことです(笑)
引っ越しして来て方スッカリ家には慣れて来た猫軍団。
あちこちと探検、猫の第六勘とでも言うべきか、
この家にはまだ入っていない部屋、スペースがあると分かるんですね。
隙あらば潜入しようと、虎視眈々、目論んでいます……猫のクセに虎視眈々(笑)

潜入したい、侵入して探検したい……まだいいのです、序の口。
問題は、外に出たがるんです、我家のお姫さまがた……。

引っ越しして来て4日目のこと。
段ボールと格闘して疲れ果て、まだ日のあるうちに早い夕飯と洒落込みました。
簡単だけれどお気に入りの料理を幾つかワンプレートに盛り、
頑張ったご褒美に冷えたカバを開けてホッと一息ついてみれば……。

フと、1階の出窓の外を見ると、我家とお隣の間を隔てる塀の上に猫がいます。
2軒が非常に隣接しているために目隠し的な要素が多いその塀は、
一階の天井よりもチョッと低いくらいの高さがあります。

 「あ……猫。」

ガラス越しに目が合いました(笑)窓が閉まっているので聞こえないんですが、
猫は何やら必死に鳴いている様子……さらに良く見てみると……。

 「きん!」

一瞬、訳が分からなくなりますよね。
さっき、上の階にいたきんが外の塀の上にいる。そっと窓を開けてみて見ると、

 「nるるるるるる!ふんぎゃぁ!」

問答無用で前足をムンズと掴み、抱えるようにして家の中に引っ張り込みました。
状況が良く分からず、めまぐるしく色々な思いが頭の中を駆け巡ります。
どこから逃げた?テレポート?どこでもドア?……(笑)
あの青いキャラクターも元は猫ですからね。猫は魔術を使う?
そうだ、逃げ出した出口を確認しないといけません。
家の全部の窓やドアをチェックしてみると、
2階のクローゼットの掃き出しの窓が10センチくらい開いています。
暑いので網戸を閉めてチョッと開けておいたんですよね。
どうやらきんが網戸をこじ開けて、件の塀の上に「トン!」と脱出した模様です。

脱出口が分かったので慌てて他の猫の点呼をします。
朝子は何事もなかったかのようにクローゼットの中で爆睡中、お園は窓際で毛繕い。
 
 「小芳……小芳は?小芳がいない!」

もっとも、小芳が姿を見せるのは稀な方です。呼んでも出て来る訳はないし……。
チョッと不安が残りましたが、落ち着く事にして夕飯に戻りました。
何だかね、食べていても落ち着かないんですよ。
10分くらいして矢張り心配で、家の中や外に出て家の周りを歩いてみます。
やっぱりいない……小芳、家の中かな?でもね、やっぱり勘が働きますね。
小芳は絶対に外にいる……日が暮れて来ました。マズいです。
夜になったら見付けることは不可能です。この近辺には野良猫が沢山いるし、
大変な事になってしまう……そう思って未だ見ていない家の裏手、
洗面と風呂場がある部屋の掃き出しの窓を開けてみると……。

いました!鳩が豆鉄砲を喰らったかのような真ん丸の目をして、
一瞬、ビクっと身をすくめた小芳が!鳩が豆鉄砲……猫のクセに(笑)
我家は正面の玄関を除く三方が隣家と非常に隣接しています。
裏手は丁度、袋小路のようになっていて家の壁と塀に囲まれた鰻の寝床状態。
小芳は外に出ていた数十分の間に麗しい飼い主さんのお顔をスッカリ忘れ(笑)
飼い猫だった頃の記憶がどこかに消えてしまったようです。
取り敢えず逃げ腰、慌てて周りを窺い塀の上に飛び乗ろうとします。
ジャンプ一番、でも、2メートルもある塀は小芳には高過ぎます。
キョトキョト……まるで捨て猫だった頃に逆戻りしたかのような小芳の姿。
この子はここで捕まえないと一生会えない……。
慌てないで、そっとしゃがんで名前を呼びます。

 「小芳ちゃん、小芳ちゃん。こっちだよ、こっち!」

小芳は「にゃぁ……。」消え入りそうな小さな声で返事をします。
少しずつ距離を縮めて小芳を落ち着かせ……小芳が僕の横をすり抜けようとした瞬間、
ムンズ!首根っこを捕まえて無事に捕獲となりました。

…………………………………………………………………………………………………………………………

今朝のこと、万全の対策を施してベランダの窓を開けておいたのですが、
やっぱり嫌な予感がして外を覗いて見ると、いました、件の塀の上に真っ白なお園が!
おかしいなぁ……実は先日、お園が同じ場所から脱出したんです。
小さくてスリムなお園がベランダの手摺の間をスルリと抜け、
スグ下にある塀の上部に「ストン!」……。
あのね、園ちゃん、園ちゃん!下りるのは簡単だけど戻って来れないでしょう?
その時もおっかなびっくり塀の上をウロつくお園を「園ちゃん、園ちゃん!」と、
名前を呼んで落ち着かせ、近くに寄って来た時に前足をムンズ!
お園は名前を呼ぶと寄って来るからまだいいんです。

前回の苦い経験がありましたから、万全の対策をしておいたのに……。
恐るべし猫の身体能力。一流のマジシャンもビックリの脱出の技を使います。
今朝は捕まえるのにチョッと手間取りました(笑)
お園も前回より余裕が出て来てあっちをウロウロこっちをウロウロ。
塀を伝ってお隣の屋根の上に行ってしまったら捕まりません。
もう必死ですよね。何だか変な汗掻いちゃいました。

これからグングン気温が上がります。
クーラーはなるべく使いたくないんですよねぇ。自然の風が一番気持ちいいし……。
猫が外に憧れるのは良く分かります。そよぐ風、窓から観える小鳥、
ヒラヒラと舞う蝶や耳に心地よい音を残して飛ぶ羽虫、
ベランダから見える野良猫の闊歩……凄く良く分かります。
でも、一度外へ出たらタダでは済まない、下手をすると大変な事になります。
猫が健康で快適に暮らすのは飼い主の責任でもあります。
引っ越して来て丁度、一ヶ月の間に3回の脱出劇。
何れも僕が自宅にいる間の出来事、脱出してからスグに気が付いたからいいのですが、
これが仕事に出掛けている間だったら?逃げてスグに野良猫に遭遇したら?
ハァ……どうしましょう?早く解決の方法を見付けなければ……。
夏が終わる頃に人間と猫4匹の蒸し焼きの出来上がりです(笑)

写真はビクビクの小心者のクセに外に出たがる小芳近影です。


草々

2010年5月9日


ブノワ。


★Copyright © 2005~2010 raindropsonroses, All Rights Reserved.
[PR]
by raindropsonroses | 2010-05-09 00:00 | 猫が行方不明。 | Comments(28)

結構、毛だらけ、猫……。

e0044929_1625294.jpg
…………………………………………………………………………………………………………………………

猫は強い…………。

今回の引っ越しで一番気に掛けていたのは、
薔薇でも大量の荷物でも煩雑な諸々の手続きでもなく、
デリケートで感情を言葉で表せない猫のことでした。
勿論、鳴き方、表情、耳の倒れ具合……。
色々なことからある程度の意思の疎通は出来るのだけれど……。

荷造りの段階は兎も角、引っ越し当日は猫がいたんじゃ作業になりません。
2日にわたり荷を積む作業がありましたから、猫はその前日と当日の朝、
それぞれ2匹ずつ病院のホテルに連れて行き預けました。
先ずは、一旦、隠れると二度と捕まらない小芳と、
天真爛漫のきん(この子は病院から貰った子なので宿泊費がタダ)を、
初日に連れて行き、残ったお園と朝子を翌日の朝病院に連れて行きました。

道中、たった4つのバス停の道中……。
「みゃう、みゃう」「あぉ〜ん!あぉ〜ん!」
猫のクセにまるで蚊の鳴くような小さな声でお園が「みゃう、みゃう」鳴き、
低くていかにも絶望しきった声色で朝子が「あぉ〜ん!あぉ〜ん!」
餅つきの杵と合いの手のように交互に大合唱(笑)

はぁ〜……病院に着いてホッと一息、変な汗掻いちゃいました(笑)
それぞれ2泊と3泊して、荷物を全部家の中に運び入れ、
猫達のトイレとご飯の食器を置く場所を決めた翌日の夕方、
親友の厚意に甘えて車を出して貰い、
病院から新居へ猫さまのお引っ越しとなりました。

病院から新居までタクシーで……とも思ったのだけれど、
車中で大声で泣き叫び、大暴れするお姫さまたちのことを思うと大いに憚られ(笑)
親友の優しい言葉に甘えたと言う次第です。
我家には勿論、猫を運ぶキャリーなんて一つしかありません。
先生の「口が開かない入れ物だったら大丈夫!」の一言に力を得、
キャリーと手頃なカバン3つを持っていざ病院へ!

朝子、お園、きんはスンナリ捕まり袋やバッグに入ったものの、
小芳がケージから脱走して院内は大騒動(笑)
興奮と緊張から手負いの獅子状態の小芳。
先生と二人、苦労してようやくキャリアーに入れいよいよ出発です。
高速から眺める満開の桜……暖かな春の夕方のドライブと洒落こみたいところですが、
朝子、お園、きんが代わりばんこに絶叫……小芳はダンマリ(笑)
交互の「出してぇ〜!」「殺されるぅ!」「捨てないでぇ!」の絶叫と、
暴れて鞄や袋がモゾモゾのたうち回る様は、
まるで江戸時代の金に目のない煮ても焼いても食えない悪代官と、
これまた悪徳廻船問屋の近江屋が若い良家の生娘をかどわかし、
闇夜に紛れてインドやシャムに売り飛ばそうとしている船内の図(笑)
勿論、僕、ブノワ。さんは悪代官かな(笑)
まぁ、優雅に花見どころじゃなく、大汗掻いた1時間のドライブとなりました(笑)

さてさて、猫たちを新居に連れて行き、
1匹ずつ部屋に放ちます。新居はロフトを含む3層の造り、
今までのマンションとは勝手が違います。
いきなり放さず、先ずは抱っこして家の中を歩いてみせます。
ご飯と水、トイレの場所を教えてからそっと床に下ろします。

それぞれに「にゃあ」だか「みゃぁ」だか「nるるるるる!」だか、
一声鳴いてから恐る恐る匍匐前進(笑)家中の探険と洒落込みます。
小芳だけは4時間ほどキャリアーの中で落ち着かせ、部屋の匂いに馴染ませてから、
夜、消灯の時にそっとキャリアーの口を開けてあげました。
その頃には他の3匹は隈無く家中の探険を終え、
僕のベッドがあるロフトに集結(笑)初日から一緒にご就寝です。
小芳は一人、暗やみでゆっくり探険し、徐々に新居に慣れ、
4日目に漸く姿を見せ、僕の膝の上に乗って来ました。
後の3匹は初日こそひっきりなしに鳴いていましたが、
きんなんかは2日目にはロフトに上がる階段の上り下りを覚える優良児。
今更ながらきんの学習能力&運動能力には脱帽です。
お園と小芳は本棚と段ボールを利用してロフトに飛び乗りますからね。
朝子は還暦なので(笑)ソロソロと階段の上り下り。

…………………………………………………………………………………………………………………………

猫は家に付く……。
確かにそうかもしれないけど猫は強い(笑)
今回の引っ越しで改めて猫の生命力、
順応性、逞しさを実感した次第です。
前は絶対に外に出られない造りだったけど、
これからは油断と隙があればスグに脱走出来る環境です。
くれぐれも外に逃げないように気に掛けてあげないと(笑)

写真は新居で寛ぐ朝子。
引っ越しの初日、朝から晩まで一日中鳴き続け、
グッタリ疲れたのか、以後は全く鳴かなくなりました(笑)
同じ白と黒のツートーンカラーだけれど、
段ボールのパンダと似ているような似ていないような(笑)


草々

2010年5月2日


ブノワ。


★Copyright © 2005~2010 raindropsonroses, All Rights Reserved.
[PR]
by raindropsonroses | 2010-05-02 00:00 | 猫が行方不明。 | Comments(22)