「ほっ」と。キャンペーン

匂いのいい花束。ANNEXE。

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携帯にメモ書き。

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 「ねぇ……来たね。」
 
 「うん……来たかも。」
 
 「もうダメだね。」
 
 「うん、もうダメかも……。」


先日のこと。親友が遊びに来ると言います。遊びに来ると言うことは……。
簡単で良ければ……そう念を押してご飯を作ってやることにしました。
毎日〜クタクタですからね。ご飯炊いて山盛りサラダと酒に合うような前菜、それからおかずね(笑)
足りないものを来る時に買ってきてくれるようメールでリストを送ります。

 「一味唐辛子、舞茸、タマネギ、醤油、サランラップ」

僕の頼もしい友人、たった5つの買い物リストの内、
なんとサランラップを買い忘れて来たの(笑)
それで冒頭の会話になった訳です。たった5つの買い物なのに……ありえない!(笑)

まぁ、僕も人のことは言えませんけどね。
スーパーに醤油を買いに行ったのに、
入り口に陳列してあった美味しそうな苺を見て、醤油をスッカリ買い忘れたり、
携帯電話を取りに2階に上がったのに、猫がじゃれてきて、
足でいらったら何しに2階に上がってきたか忘れちゃったり……。

もう来ましたね、来た、来た!(笑)ダメかもね、ダメ、ダメ!(爆)

最近は念には念を押して携帯電話にメモ書きしています。
その日にやらなければいけないこと、箇条書きにしておきます。
終わったら一つ一つ削除……こうでもしなきゃね!
弱り行く記憶力、加速度を増して死滅する脳細胞、寸断される記憶の糸……。
転ばぬ先の杖、備えあれば憂いなし……であります(笑)

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写真は違う日に友人に作ってあげた夕飯。
信州の新鮮なアスパラガスをミートソースで焼きました。
勿論、ミートソースは自家製です。それから、最近、凝っている和風のパスタ。
分葱、大葉、茗荷、長ネギ、舞茸……子供が苦手な大人の薬味。
パスタは少し早めにあげてお出汁でチョッと煮るのがコツ。
味付けはお醤油少々、一味唐辛子をパラパラ……なかなか美味でありました。
今度は味噌味のパスタに挑戦です!


2013年4月27日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-04-27 00:00 | バベットの晩餐会。 | Comments(10)

夢にまで見た三水館。

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 「そこのモデルみたいに綺麗なおねえさん!」

千本桜祭りで賑わう上田城址公園に若い男の声が響き渡った。
ここで振り向くと、まるで僕に向かって言われたと勘違いされても困るので(笑)
その声から想像するだけなのだが、お好み焼き、金魚すくい、綿飴……。
出店の若い威勢のいいテキ屋のお兄さんだろうか……。
その掛け声に、一瞬、僕ら一行の時間が止まる……僅か1/2秒ほど、
息を飲んだり眉がピクリと上がったり、分かる人にしか分からないほんの一瞬の出来事……。



チラリと横目でBMを伺う……。
しっかりと耳に響いたその台詞に形のいい小鼻がピクリと膨らむ。
彼女は名家のお嬢……タクシーを拾い、住んでいる街と名字を告げると、
ピタリと玄関先に車が横付けになるほどの名家だ。
お茶、ヴァイオリンを嗜み、社交ダンス界の華と謳われ、
居並ぶジジイを転がしまくったとか転がさなかったとか(笑)
かの国の喜び組の面々が、束になって掛かって来ても敵わない美貌です。
このパリで知り合ったBM、知らない内に「Gメン75」の藤田美保子か中島はるみばりの、
ツバ広の黒い帽子を冠り、全身黒づくめの衣裳で満開の桜と妍を競っています。
薄墨と黒……完璧に計算され尽くしたファッション。


そっと前を歩いていたKFの後ろ姿を観察する……。
勿論、その台詞が自分に向けられたことは重々承知の上で完全無視(笑)だっていつものことだから。
いつもピンとしている背筋が、若干、さらに伸びたような気がする……。
後ろ姿で確認は出来ないものの、向かって右側の眉がピクリと上がっていたハズだ。
彼女とは長い付き合いだ。かれこれ25年以上にもなるだろうか。
ミレニアムのパリにも一緒に行ったし、いつどこに行くにもいつも一緒。
スラリと背が高く、雰囲気のある美貌は、外国でも日本でも常に男性陣の注目の的。
彼女を見る男たちの釘づけの視線……まるで「エクソシスト」の悪魔に取り憑かれた、
リーガンになったのではないかと思うほど彼女を追って首だけ回る(笑)
期待に満ちた視線、そして、隣にいる僕を見ると熱いガン見の眼差しが一気に冷め、
萎んでいくのを見るのはなかなか楽しいものです(笑)


2人は何事もなかったように歩を進めます。

 「ホラ、2人のことを言っているんじゃない?」僕の問い掛けにも、

 「えぇ〜何のことですかぁ?あぁ、さっきの?イヤだ、違いますよ!
  きっとBMさんのことよ!」
 「違いますよ、KFさんのことに決まってますよ!」
 「それとも他の方のことじゃありませんか?」

当然、自分達のことと意識しつつもお決まりの会話を楽しんでみる(笑)
隣には僕の他、28年来の大親友、恵比寿で美容室を経営するTTが、
一連の出来事を面白そうに観察している。お互いに全く気を遣わない大事な友達です。
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美女2人と大親友、そして僕の4人で信州は鹿教湯温泉の「三水館」を訪れました……。
パリで知り合っただとか、25年も一緒と書くと、何やら曰くありげな関係に聞こえますが、
何のことはない、何でも言える気のおけない大親友なのです。
ただ、傍から見ると2組の仲睦まじい夫婦にしか見えないかもしれません(笑)

憧れだった「三水館」、夢にまで見た「三水館」……。
ご主人にいつのことか確かめたのですが、かれこれ11年前の旅番組を偶然に見た僕は、
宿の佇まいと料理に大感激して携帯電話に名前と電話番号を控えたのでした。

 「三水館に行きたい三水館に行きたい……。」

呪文のように唱えること11年(笑)漸く念願叶っての旅でした。
上田まで新幹線、そこからはレンタカーを借り、
BMがレーサー並のハンドルさばきで早春の信州を飛ばします。
先ずは丁度、見頃の上田城の千本桜を見学に……。
そこで、常日頃、これ以上ないほど舞い上がっている彼女達の、
自尊心をさらに満足させるテキ屋のお兄さんの台詞になる訳です(笑)
それぞれ自分のことと頑なに信じ込み、ウキウキの彼女達と僕&TTを乗せた車は、
昼食の蕎麦屋を探しながら一路、三水館へ。
途中、一か八か入ってみた蕎麦屋「車屋」で美味しい蕎麦を堪能。
さすが信州、蕎麦どころ。青木村の農産物を扱う道の駅で、
クレソン、山葵、長葱、ドライトマト、行者にんにく醤油……。
それから猫へのお土産の高級煮干しを買います。
新鮮な野菜と、美しさを讃えられ、自尊心が満たされた女子2名&僕らを乗せた車は、
喜びでパンパンに膨らみ山間のクネクネ道を抜けて宿に到着です。
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少し早い到着だったにもかかわらず通して戴いた離れの「蔵」の部屋……。
松本の古い蔵を移築したお部屋だそうですが、1階が居間、2階が寝室に改装されています。
古き良き日本家屋とモダンな意匠が微妙にマッチした素敵な部屋でした。
ハァ……11年間、思い続けて良かったぁ(笑)
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暖かな日ざしを浴びて鹿教湯温泉郷を散策し、
それぞれ一風呂浴びた後は冷たく冷えたビールで乾杯です。
夕飯の少し前にロビーに下り、小布施ワイナリーのキンキンに冷えた白ワインでさらに乾杯。
程よく酔いが回った頃、待望の夕飯の時間になりました。
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11年前に偶然見たテレビ番組で一目惚れした理由の内の一つは、
宿の佇まいと書きましたが、もう一つの理由がこれ、春の草鍋なんです。
芹、行者にんにく、韮、片栗、分葱、クレソン、三ッ葉……。
数えきれない程の野の山菜や新鮮な地の野菜。豆腐と一緒に鶏鍋をしてくださいます。
つみれを丸く作って鍋に入れるのは僕の役目。総合鍋奉行はいつもマメマメしいTTの役目です。
お料理はどれも薄味で素材の味を生かした調理法、
草鍋でお腹一杯と溜め息をつきますが、さらに、ミモザ・サラダ、
信濃雪鱒のお造りや焼き物、季節の揚げ物、最後は雑炊……立ち上がれない程沢山出てきます。
食後はロビーでデザートを戴きます。部屋に戻ると日頃の疲れが出たのかバタンキュー(笑)

翌朝は5時に起き、宿の周りを散策、一風呂浴びた後は朝食の時間です。
ご飯を4杯おかわりし(笑)後ろ髪を引かれる思いで宿を後にします。
車を飛ばして玉村豊男さんのヴィラ・デストへ。
庭を散策、ランチを戴いて帰りの新幹線へと車を走らせるのでした。
信州の春は遅いです。まだまだ桜が残る山間はとても素敵でした。
次は秋?秋の名物はキノコの鍋だそうです……。
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最後の写真は超美猫のポートレート。三水館には可愛い猫が3匹います。
柱の傷……いい味を出しています(笑)


2013年4月21日


ブノワ。


 鹿教湯 三水館
 〒386−0322 長野県上田市西内1866-2(信州 鹿教湯温泉)
 Tel:0268(44)2731 Fax:0268(44)2733


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by raindropsonroses | 2013-04-21 00:00 | 旅の栞。 | Comments(16)

ソックリの系譜。

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怒濤のような年度末が終わり、無事生還しました(笑)
ホッと一息、チョッと空いた時間を利用して「ヒッチコック」を観てきました。
アンソニー・ホプキンスがヒッチコックになり切って……と、随分、話題になっていましたね。
ヒッチコックの最高傑作と評判の高い「サイコ」の制作秘話。
映画ファンにとってはなかなか興味深い作品でしたし、
映画の途中から、全然、似ていないと思っていたアンソニー・ホプキンスと、
ヒッチコックが見事にダブり、役者魂と演技の魔力に感心したり……。


今日はそんなこんな、実在の人物を演じた映画についてあれこれをチョッと……。
ここ数年、特にこの10年間のアカデミー賞を振り返ってみると、
実在の人物を描いた作品が大人気、しかも、華々しい成果を出しています。
チョッと思い出しただけでも物凄い数の実績があります。
本年度アカデミー賞主演男優賞を見事獲得した、ダニエル・デイ=ルイスの「リンカーン」。
昨年度アカデミー賞主演女優賞のメリル・ストリープの「マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙」。
他にざっと思い付くだけでも、
2010年、ジョージ6世を演ったコリン・ファースの「英国王のスピーチ」、
2008年、ハーベイ・ミルクを演じたショーン・ペンの「ミルク」、
2007年、エディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールの「ピアフ」、
2006年、エリザベス女王を演じたヘレン・ミレンの「クィーン」、
2005年、トルーマン・カポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンの「カポーティ」、
2004年は、主演男優賞がレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスの「レイ」、
助演女優賞が、「アヴィエーター」でキャサリン・ヘプバーンを演じたケイト・ブランシェット。
2002年、ヴァージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマンの「めぐりあう時間たち」……。

これってチョッと凄いですよね。主演、助演、各男優賞と女優賞がありますから、
約10年間で40の賞の内、1/4の10人が実在の人物を演じて見事、賞を獲得しています。
この他、受賞こそなりませんでしたが、「マリリン 7日間の恋」の、
ミシェル・ウィリアムズなどを含めると、もっと大変なことになります。
その昔、アカデミーは、アル中と精神的に問題がある役が好きと言われましたが、
今ではそこに「実在の人物」が加わった感があります。


では何故、実在の役、ソックリさんに皆がこれだけ興味を持つのか?
なかなか興味深いものがあります。自分が知っている有名人に、
演じる役者がどれだけ似せられるかを楽しむのでしょうか。
それとも、過去の偉人、有名人を役者が演じるのを見る事によって、
自分もその時代を生きる擬似体験をすることが出来るからでしょうか……。
または有名人の人生を覗き見出来る?なかなか面白い問題だと思います。

こうしてザッと書き連ねた作品と実在の人物、演じた役者を眺めてみると、
チョッとした共通点を見る事が出来ます。皆、それ程、外見が似ていないのです。
現代の特殊メイクやコンピューター・グラフィックの技術からすると、
もう少し似せてもいいようなものなんですが、程々に、50%くらいで収めている感じがします。
外見的には、皆、髪の色や髪型、必要最小限の似せ方しかしていない。
勿論、今をときめく大スターが演じることが多いですから、
あまりにに過ぎて誰だか分からなくなっては元も子もないのですが……。
残りの50%は演じる役者の力量任せ……そんな感じでしょうか。
全く同じに作ってしまうと映画化する本来の目的を見失ってしまうのでしょう。
所謂、どこまでにせられるかのソックリ大会ではありませんからね。

先日、鉄の女と言われたマーガレット・サッチャーが亡くなりました。
マーガレット・サッチャーを演じたメリル・ストリープの写真が初めて公開された時、
見た人々は口を揃えて「ソックリ!」と膝を打ちましたが、
良く見るとそれ程でもないんですね……兎に角、メリル・ストリープが綺麗!
パンフレットの写真、ご覧になりましたか?どの写真も物凄く綺麗なの。
メイクも髪型ももっと似せることが出来るハズなのに、
程々に押さえて役者の技量を発揮する余地を残しておく……。
あくまでもメリル・ストリープのマーガレット・サッチャー。
その辺のバランス感覚も含めて、去年度のメイクアップ賞の受賞につがったのではないかと思います。
同じく、去年主演女優賞にノミネートされたミシェル・ウィリアムスのマリリン・モンロー。
金髪にしてホクロを付けて……それくらいなんですね。
特にソックリにするための技巧を感じさせません。
ナチュラルでガラス細工のように傷付きやすいマリリンを、
ミシェル・ウィリアムズが好演していました。

ケイト・ブランシェットのキャサリン・ペプバーンは特に何もしていないように見えました。
背が高くて痩せ形で……その柄と、ハッキリした快活な台詞回し、
ヘプバーンの作品に見る彼女のイメージを再現したブランシェットの見事な演技。
何もソックリに仕立てることが全てではないことを実証しています。
要は、その人物に見えればいいのです。

リストアップした映画の中で、作品的には「めぐりあう時間たち」がダントツで面白かったです。
ヴァージニア・ウルフを題材に、違う時代、世界に生きる女性3人の物語り。
一ひねりも二ひねりもきいていて、しかも、それぞれの時代感が見事。
付け鼻をしたニコール・キッドマンがなかなかいい味を出していました。

「ヒッチコック」に話しを戻すと、
先程、書いた「覗き見」……これってヒッチコックの作品の重要な要素なんです。
彼の作品の殆どが「覗き見」を基調としています。今回の「ヒッチコック」でも、
そんなヒッチコック自身の覗き趣味の映像がふんだんに盛り込まれています。
役作りにおいて「おぉ!」と思わず身を乗り出したのは、
アンソニー・パーキンスを演じたジェームズ・ダーシーです。
いやぁ、雰囲気といい身のこなしといいチョッとビックリしちゃいました。
映画史上、最も一つの役に取り憑かれてしまったアンソニー・パーキンスを好演。
作品的には、チョッと物足りなかったかなぁ……。
劇中に「サイコ」のモデルになったと言われる殺人鬼が出て来ます。
エド・ゲイン……ヒッチコックは幻想の中で殺人鬼と対話し、
殺人鬼にヒントを貰い、促されるかのように「サイコ」を作ります。
僕、こういうの好きじゃないんですよ……「ブラック・スワン」の時もそうでした。
黒鳥の強迫観念に取り憑かれたバレリーナの妄想をCGを駆使して実写で挿入する……。
その部分がなかったら手放しでナタリー・ポートマンの主演女優賞を褒めたいのですが……。
「ヒッチコック」……アンソニー・パーキンスとヘレン・ミレン、
この2人が出ていなかったら、パンチの効かない、
ごくごく平凡な2流の作品になっていたのではないでしょうか。
ハッキリ言っちゃうと……今一でございました(笑)

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

今日の写真は数年前、パリで撮影した1枚。
唐揚げで有名な「韓林」で食事の後、プラプラ坂道を下っている時に発見!
パリの街、特に横道はこういう落書きがあるので楽しいです。
いつかブログで使う事もあるかも……そう思って撮った1枚です(笑)
落書きとは言え……既にアートの域ですね。


2013年4月14日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-04-14 00:00 | 映画館へ行こう。 | Comments(16)

女王の風格。

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さすが……女王の貫禄、風格です。
女帝エカテリーナならぬ、カトリーヌ・ドゥ・ブノワ。、
長年ボンヤリ野良を張っていた訳じゃありません(笑)
野良の唯一の楽しみはご飯。1日2回、朝夕貰えるご飯の量は決まっています。
チョッと油断して遠出をしていると、キク&黒豆に自分の分を全部食べられてしまいます。
拾われ、貰われて来て温かな家にスッカリ馴染み、
野性をどこかに置き忘れて来た我が家のおっとり猫たちとは根性が違います。
いつでも好きなだけタップリとご飯にありつけるボンヤリ猫たちとは年季の入り方が違います(笑)
タフで百戦錬磨で根性&肝が座っているのです。


カトリーヌ、喉をグゥ〜ルグル言わせて僕のベッドで爆睡していても、
僕が朝起きてキッチンに立つと、サッと起き上がり、キッチンにある猫の食堂に一目散(笑)
我が家の猫のご飯入れは全員一緒、大きなお皿にタップリのカリカリを一緒盛り、
そして、大きな器にタップリの新鮮な水……。
猫たちにも一応、年齢やウチにやって来た順番や年齢、
性格、諸々の条件による年功序列があります。
一番食物に執着があるのは秀千代かな……血統書付きでお上品なハズなのにね。
鰹節や煮干しなどの嗜好品に最も反応するのがお園です。
園ちゃん、鰹節大好き猫なの(笑)一番、食物に頓着しないのがきんでしょか。

そんな訳で、タップリご飯を与え、
各猫、好きな時に好きなだけ食べて貰う……それがウチのやり方。
小芳なんかは食べているところを殆ど、目撃したことがないので、
恐らく、僕が仕事に出掛け、他の猫が惰眠を貪っている午後に、
ヒッソリと食事しているのでしょう。

カトリーヌはご飯の置場に来ると、通常、他の全員が壁に向かってご飯を食べるのですが、
カトリーヌは食器と壁の隙間に無理矢理入り込み、
要するに、壁を背にしてこっち向きでご飯を食べます。
その時の辺りを払う威圧感、目力(笑)他の猫たちは一切近寄れません。
唯一、チョッと前に体調を崩した朝子だけが別の小さな器でおやつを貰うので、
ご飯を食べるカトリーヌと同時におやつを貰うことになります。
兎に角、ウチの猫になった今でも野良の時の習性がなかなか抜けません。

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

さて、そのカトリーヌ。
耳の疾患の記事を書いて以来、皆さんから沢山のお見舞いメールが届きました。
通常のメールのやり取りの際も、皆、必ずカトリーヌの容体を尋ねてくれます。
有り難いですね。皆、心優しいのね。

今日は最後にカトリーヌの病状のことをチョッと……。
2月の終わりに慌ててカトリーヌを病院に連れて行ってから1ヵ月が過ぎました。
病院で患部を消毒して貰った時、念のため血液検査もして貰いました。
結果は、全ての数値が健康な猫の数値の範囲内にピッタリ納まっていたそうです。
良かった、良かった、ホッと胸を撫で下ろし、
イヤがるカトリーヌにマメマメしく薬を飲ませていたんですが……。
何故か傷口の治りが遅いのです。少量ですがいつまでたっても膿と血が出ます。
シーツにはその痕跡があちこちに……。
怪訝に思った先生が新しい飲み薬を処方してくれて、漸く、傷口が乾いてきたのですが……。

矢張り、通院を始めてから5週間経っても完治しないのはおかしい……。
素人の僕にもその位のことは分かります。
しかも、傷がある方の目が次第に開けていられなくなってしまいました。
カトリーヌのチャームポイントの真ん丸の目が……。

先生に最悪のことを言われました。
いやいや、幾つかある可能性は初めにお話して戴いていたのですが……。


カトリーヌ……耳の奥に腫瘍が出来ているかもしれないらしいです。
その場合、治療法はないとのこと。 手術は場所が場所だけに不可能、
他の方法もあることはあるけれど、 決して完治はせず、
猫にとっては苦痛以外の何物でもないそうです……。
結局、新しい薬を増やして貰い、暫く様子を見ることになりました。
新しい薬で少し目が開くようになったかな……。

漸くカトリーヌを家猫にお迎えした途端に可哀想なことになりました。
僕の留守中は2階のケージの中に隔離されています。
自由気儘な外の世界から狭い家の中に閉じ込められ、
しかも、治療中とは言え、家の中で自由に動き回る場所を限られ、
その上、不治の病とは……。

生まれ育った家で虐待にあい、命からがら脱走。
住み着いた路地で何度も何度も繰り返し出産。
僕にとっ捕まり避妊手術を受けさせられた後は、
方々からやって来る野良猫から額や肩に物凄い傷を負いながら
キクちゃんとこうちゃんを身を挺して守り、チビたちにご飯を先に譲り、
漸く安心して暮らせる住み家が見つかったのに……。
食欲旺盛だし、まだまだダメと決まった訳ではありません。
しっかり手を尽くしてカトリーヌを看病してあげようと思います。
ここに越して来たのも何かの縁ですものね。
夜、一緒に布団に入り、深夜にご飯を食べに抜け出しても、
またそっと僕の元に帰ってきます。それって僕の傍がいいっていうことでしょう?
何処にいるか分からなくても、電気を消すと瞬時に僕の布団に潜ってきます。
それって、僕のことが好きって言うことですもんね?
こんなに可愛らしいカトリーヌだもの!心してお世話しなければ!


今日の写真は僕がカトリーヌを撮った一番最初の写真。
データを見ると、2010年12月12日になっています。
もっと早く家に入れてあげれば良かったかな……。
朝は縄張りギリギリまで見送り、夕方は僕の足音での出迎え、
沢山のスキンシップ、それらがささくれた心を和ませてくれ……。
カトリーヌにはここに越して来た初めから親しくして貰いましたから。


2013年4月7日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-04-07 00:00 | 猫が行方不明。 | Comments(18)

アンナ・カレーニナ。

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 「トルストイは女を分かっちゃいないわ!」

吐き捨てるように言い放ったのは、車椅子に乗り、
真夏だというのにヒーターに囲まれて豪奢な孤島の別荘で、
伝説の女優フェドーラと暮らすソブリヤンスキー伯爵夫人。
1978年制作、ビリー・ワイルダー監督作品「悲愁」の中の数ある名台詞の内の一つです。

尾羽打ち枯らした映画のプロデューサー、バリー・デトワイラーが、
引退してギリシャの孤島に隠遁している、往年の大女優フェドーラを尋ねて来ます。
何十年も前の昔の一夜のアバンチュールのよしみで、
フェドーラに出演して貰い、一発再起をかけようというのです。
ガードが固く、なかなかフェドーラに会えないバリー、
漸くフェドーラと再会したバリーが知る驚愕の真実と、
映画界の光と闇、名声と美貌に執着する大女優フェドーラの悲しみ……。

幾つもの名台詞が散りばめられ、
女性の心理の裏をかく手袋を使った素晴らしいトリックなど、
全盛時のぐいぐい観客を引っ張るパワーと迫力はないけれど、
ストーリー・テラー、ビリー・ワイルダー面目躍如。
ハリウッドの内幕を描いた「サンセット大通り」と並ぶ、
ワイルダー晩年の渾身の傑作です。

件の台詞は、バリーが漸く自分の脚本をフェドーラに渡すことに成功したのも束の間、
脚本はフェドーラの取り巻きの伯爵夫人に取り上げられてしまいます。
その伯爵夫人に島に呼び付けられ、クソ味噌に脚本の出来を貶されるシーンで、
伯爵夫人が嫌味タップリに言い放ちます。


トルストイは女心を分かっていない。
女が自分の美貌を傷付けるような死に方を選ぶハズがない、
列車に身を投げるハズがないと確信を持って言い放ちます。
バリーの脚本「Snows of Yesteryear」の元は、
トルストイの「アンナ・カレーニナ」だったのです。

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最新の「アンナ・カレーニナ」……観て参りました。
ブノワ。さん大の苦手なキーラ・ナイトレイ主演です。
どうしようかと思いましたが、 近所のシネコンは春休み仕様で、
ガキ相手のアニメとテレビドラマに毛が生えたような映画しかやっていません(苦笑)
チョッと調べたら大好きなジュード・ロウが出ているし、
今年度のアカデミー賞で衣裳デザイン賞も獲っているし……。

衣裳は思った通り素晴らしかったですが、いかんせん、モデルが悪い。
人生、是、全て舞台と言わんばかりの、演劇を意識した趣向を凝らした作り方……。
なかなか楽しめましたが、 ハッキリ言って、やっぱりダメだわ……キーラ・ナイトレイ。
彼女、笑顔が卑屈なのね。優雅じゃない。どの作品の演技も一緒に見える。
少なくとも帝政ロシアに生きた女性、社交界の花には見えないの……。
彼女の個性に合った作品も幾つかありますけどね。
「つぐない」とか「わたしを離さないで」とか。
イヤだイヤだと言いながら、結構、観ている(苦笑)「パイレーツ」シリーズ、
「プライドと偏見」「キング・アーサー」「ラブ・アクチュアリー」……。
でも、アンナ・カレーニナねぇ……チョッと無理じゃないかい?
その昔はガルボやヴィヴィアン・リー、ジャクリーン・ビセットだよ。
巻き髪を結い上げたヘアスタイルもただのグシャグシャの鳥の巣頭に見える(笑)
ジュード・ロウも何もあそこまでヘアスタイルを凝ることないのに。
今回も達者は分かっているんだけど、彼にはもっと華やかな役をやって欲しいなぁ。
ジュード・ロウがヴロンスキーを演ればいいのにね。まだまだイケるのに。数年前なら確実か?
エマニュエル・ベアールに似ているアーロン・テイラー・ジョンソンは、
先日の「アルバート氏の人生」に続く登場。
前作でのアイルランド訛りを駆使した野卑な上昇指向の青年から一転して、
今度は財産持ちのプレイボーイの将校役。
髪を黒髪から金髪に染め、なかなかの力演でした。

かのソフィア・ローレンが今でも心残りだと悔やんでいるのは、
この「アンナ・カレーニナ」と「バージニア・ウルフなんかこわくない」、
生涯、望んでも望んでも演じられなかったことだそう……。


最新の「アンナ・カレーニナ」より、
それを題材にした映画の方が語れるって……やっぱり好きなのね、「悲愁」が。
「アンナ・カレーニナ」の舞踏会のシーンを撮影しているところとか映るし。

 「伝説は続けられなければいけません。」

 「あご髭のガキどもがズームレンズを付けたハンディカメラで映画を撮っている。
  彼等は脚本を必要としないのさ。」

とか、当時の新進気鋭のスピルバーグやコッポラ、ルーカスを揶揄したワイルダーの映画感。
映画に対する愛情がたっぷり染み込んでいるからかなぁ……。
「劇場」という枠を借りて作られた今回の「アンナ・カレーニナ」。
「映画界」という虚構の世界の光と闇を描いた「悲愁」……。
この辺がどうやら僕のツボのようです(笑)


2013年4月3日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-04-03 00:00 | 映画館へ行こう。 | Comments(4)