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匂いのいい花束。ANNEXE。

トスカーナの夢。

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 「あらら……。」

スケジュール帳を眺めていてあることに気が付きました。
な、な、な、何と!23日がポッカリ空いているではありませんか!
何だかドキドキしちゃいました(笑)だって12月の休みは有り得ないから。
どうぞ仕事が入りませんように……と、願いつつ、
早速どうするか算段に入ります。家でゆっくり?それとも映画?
そうだ!23日で終わっちゃうんだったっけ……。

いそいそと行って参りました。千葉は佐倉へ。
佐倉市立美術館で開催されている「トスカーナと近代絵画展」です。
展覧会っていつか行こうと思っているとアッと言う間に終わっちゃうんですよねぇ。
今回もギリギリでした。チョッと懐かしいあれこれを思い出しながら……。

僕がフィレンツェに行ったのは、
ミレニアムの年末、新年からフランがユーロに切り替わるという時でした。
年が明けてから夜行列車でフィレンツェに向かい1週間滞在したのです。
面白かったですよ。フィレンツェを起点に近郊の街に足を延ばしたり、
リチャード・ジノリで段ボール一杯お皿を買ったり(苦笑)
僕ね、リチャード・ジノリのミューゼオのシリーズが大好きなのね。
旅の目的でもあったんですが美術三昧ね。もう、見て見て見まくりました(笑)
もっとも、キリスト教美術に興味のない人にはあまり面白くないかもしれないけれど……。
今でも思い出すと笑っちゃうのは、ウフィッツィ美術館を出て来た時に、
日本人観光客のオバさんが大声で一人ごちた言葉。

 「まぁ、ここにはモネはないのね!」

そりゃぁそうだ!(笑)モネを観たかったらパリへどうぞ!です。
新年のウフィッツィ美術館には日本人しかいず、
チャッカリ観光客グループにくっ付いて解説を横で聞きながら見学。
フラ・アンジェリコの「受胎告知」なんか貸し切り状態だったものね。
女の子と一緒に僕の趣味じゃないけどドゥオーモの天辺まで上ったりね!
何を間違ったか「冷静と情熱のあいだ」なんか読んでいたものだから(映画も観た)、
撮影に使われた場所に出くわしてチョッとワクワクしてみたり……。
一人でレオナルド・ダ・ヴィンチの生家を訪ねてダ・ヴィンチ村に行ったり、
バスでサン・ジミアーノを訪ねたりしました。
笑っちゃったのは、お土産を買いに入った小さな酒屋では、
まだユーロが使えなかったの(笑)ユーロ届いていなかったらしいです。
リラで払いましたけどね……何だかイタリアっぽいでしょう?(笑)
レストランでは必ずトマトのパスタを頼んで食べ較べしたり……。

そして一番驚いたのは、ピッティ宮を訪れた時のこと。
勿論、お目当てはラファエロやボッティチェリ、
大好きなティツィアーノをはじめとした膨大なコレクション。
スッカリ堪能してグッタリ疲れてそろそろ帰ろうとした時、
上の階の3階にイタリア近代絵画の美術館があると知ったのね。
上の階の3階って言ったって、石の宮殿の1階は日本建築の2階分はある……。
どうしよう……疲れているけれど、折角だからチョコチョコッと覗いてみようか?
所がどっこい、その素晴らしさに我を忘れ、アッと言う間に閉館時間が迫り、
僕が観終わった部屋から順番に扉が閉まって行く始末(笑)
お尻に扉が閉まる音を聞きながら急かされて、
それでもジックリと観たのを覚えています。

イタリア印象派とも言われる作品の数々。
印象派はフランスのものだと思っていると大きな間違いで、
ロシア然り、アメリカにもそのムーブメントは波及し、
素晴らしい作品が残されています。知らぬは僕ばかりなり、
井の中の蛙とはこのことですね。
そんなこんな思い出しながら楽しんで来ました。
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美術館の帰りに立ち寄ったのは、
今年の9月にオープンしたばかりのギャラリー「Work - Works」です。
丁度、茨城在住の作家、棯崎(うつぎざき)洋一さんの器の展示でした。
お手頃な器を大小2点ずつお買い上げ。さて、どんな料理を盛付けましょうか。
素敵な器って料理の創作意欲を刺激するから不思議です。
お友達が送ってくれた自家製のレモンと共にパチリ!

今日の1枚目の写真はピッティ宮のテラスにある、
小さな薔薇園から眺めた夕暮れ迫るトスカーナの丘陵です。
イタリアは遠くになりにけり……もう2度と行かれないのかな?
ヴェネチアとラヴェンナには死ぬ前に1回は行ってみたいのだけれど……。


2013年12月24日


ブノワ。


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by raindropsonroses | 2013-12-24 00:00 | 展覧会の絵。