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匂いのいい花束。ANNEXE。

こんなハズじゃぁ……砂上の楼閣。

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前略

早いもので7月に入り、梅雨、真っ盛りです。
Gさん、先日はありがとうございました。スッカリご馳走になってしまって申し訳ない。
このお返しは夏のバルコニー・ビアホールで僕の手料理かな!

さて、今日は一枚の写真を同封します。これは僕のオリジナルの薔薇です。
2003年に交配し、その秋に実を収穫、中の種をとり蒔きしたものです。
翌年の5月には小さいけれど花を咲かせました。

Gさん、この薔薇の交配親はなんだと思いますか?
ヒントを言ってしまうとGさんはスグに分かってしまいます。でもチョッとだけ(笑)
この薔薇の親は両方ともオールド・ローズです。
両方ともGさんがお好きな薔薇と言えばお分りでしょう。
そう、「Francis Dubreuil」と「Louis XIV」を掛け合わせた薔薇なんです。
僕も大好きな「Francis Dubreuil」と「Louis XIV」、この2種類を交配してみようと思い立った時は、
なんて素晴らしい閃き、黒薔薇が好きな僕にはこれ以上は望めない2種類、
交配した直後から、どんな素晴らしい薔薇が出来るか、
きっと真っ黒で想像を絶する美しい薔薇が出来るに違いない、
歴史に残る銘花誕生、掛け合わせることを考えついた自分はなんて頭がいいんだろう、
もしかしてやっぱり天才?(笑)興奮は勝手な妄想を生み、
果てしなく広がる夢に息も出来なくなるくらいでした。

と・こ・ろ・が・!出来上がった薔薇のなんと平凡な事よ(笑)
まず、蕾の段階から少しずつ分かっちゃったんですが(両親を考えれば当然!)
花弁はそれほど多くない事、萼が割れて花弁が覗いてみれば、
なんだ、全然、黒くないじゃん!花弁は丸く、しかも意外にぶ厚い!
花弁が少ない所はウェーブがかかって補っているし、時間とともに退色し
もう少し紫がかって来るのだけれど、花形ももう少しカップ咲きになるとかじゃないと……。
この薔薇は房咲きになります。この3輪は真ん中の一番花が終わった周りの3輪。

これで薔薇御殿が建ち、後は左うちわの隠居生活が出来ると思ったのに……。
世の中、上手く行かないものですね。素人ブリーダーの失意、落胆、ガッカリをよそに、
この薔薇と来たら根元からそれはそれは見事なシュートを伸ばしています(笑)


草々

2007年7月4日


ブノワ。


[Francis Dubreuil (T) Dubreuil, 1894]
[Louis XIV (C) Guillot, 1859]

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by raindropsonroses | 2007-07-04 00:00 | 薔薇の名前。