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匂いのいい花束。ANNEXE。

貴妃酔酒。

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晩秋の清々しい朝、暖かさに釣られてバルコニーに出てみた。
きんが僕の足元をすり抜けるように、そう、脱兎のごとく一足先にバルコニーへ。
猫にとっても日向ぼっこは健康の大事な一要素なのでしょう。

そう言えば、このところ薔薇に水をあげていませんでした。
ウィンド・ブレーカーを羽織り、長靴を履いて再びバルコニーへ。
晩秋のこの時期でも、朝の陽射しでも顔に当たるとジリジリ感じられます。
太陽って本当に有り難いですよね。
薔薇に水あげ終わる頃、フト目の端っこに七色の鮮やかな虹が……。
もう一度同じように水を撒いてみて、虹がはっきりと目に映るのを確認、
部屋に取って返してカメラを持参、写した写真が今日の1枚です。
美しい虹の軌跡……まるでティンカー・ベルが飛び立った後のようです。
間違ってもエンドラがサマンサの元にやって来た跡ではありません(笑)
僕はこう言う写真をわざわざブログのために撮る事はありません。
そう言う意味でも珍しい1枚かもしれませんね。

光って本当に不思議だし有り難いです。
光がなければ何も見えない訳ですからね。
虹の原理は分かっていても、こうして写真に捕らえてみると
改めて自然界の不思議、光が目に映る仕組みを考えてしまいます。

薔薇は夏以降にシュートを伸ばした「Tipsy Imperial Concubine」。
中国で発見されたティー・ローズ、若しくはチャイナ系の薔薇と言われています。
しかし、ティー(紅茶)の匂いは希薄で、もしかしたらヨーロッパ産の薔薇が、
遥々大陸を渡って中国に根付いたものではないかと想像を廻らせてしまいます。
「皇帝の微酔い気分の寵妾」……何とも色っぽい名前の薔薇です。

百花亭での花見の宴を玄宗皇帝から命じられた楊貴妃は、
愛する皇帝のために万全の支度でもって酒宴を準備します。
しかし、事もあろうか玄宗皇帝は貴妃のライバルの梅妃の元へ……。
一人、皇帝を待ちながら寂しく杯を傾ける貴妃の心内は……。
「貴妃酔酒」……京劇の名優、梅蘭芳(メイ・ランファン)の当たり役の一つです。


草々

2008年11月21日


ブノワ。


[Tipsy Imperial Concubine ( T or China ) Introduced by Hazel le Rougetel in 1982]
[楊貴妃 (719~756)]
[玄宗皇帝 (685~762)]
[梅蘭芳 (1894~1961)]

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by raindropsonroses | 2008-11-21 00:00 | 薔薇の名前。